Rust 1.2登場
パフォーマンスの向上に関する特筆すべきポイントは、次のとおり。
コンパイラ全体にわたるさまざまな改善によるコンパイル時間の高速化(hyperで1.16倍、html5everで1.62倍、regexで1.32倍の高速化)
マルチコアを活用するためのParallel Codegen機能の導入。4コアマシンにおいて起動時の動作速度が33%高速化している。Parallel Codegenを有効にするには、rustcのオプションに-C codegen-units=Nを指定する。Nには並列化させたい数を指定する
リコンパイルが要求されない大規模プロジェクトのビルドを大幅に高速化。Servoであればビルド時間が5秒から0.5秒まで高速化
複数のパッケージに依存するキャッシュを保持する共有ディレクトリをサポートすることで複雑なプロジェクトのビルド時間を大幅に短縮
Rustの次のバージョンとなる1.3は現在ベータ版の段階にあり、さらなる処理速度の高速化とWindowsサポートの拡充に向けた取り組みが進められている。
「Rust 1.2」ではMicrosoft Visual Cツールチェーンがサポートに追加されており、ネイティブなWindowsツールチェーンと使ったコードに対してダイレクトにリンクが可能になっている。