SIMフリーモバイルルータ「Aterm MR04LN」に格安SIMカードを装着して都内5カ所で通信速度を実測!
SIMフリー、そしてデュアルSIMという特徴的な仕様に注目しがちな「MR04LN」ですが、下り300Mbps、上り50MbpsのLTE-Advancedをサポートし、5GHz帯11acの2ストリーム(2×2)に対応し最大867Mbps(規格値)で通信可能と、モバイルルータとしての基本性能も非常に魅力的な端末です。
というわけで今回は、実際に格安SIMカード2枚を装着し、都内5カ所(上野、秋葉原、飯田橋、新宿、池袋)で通信速度を計測してみました。使用した格安SIMカードは、ドコモ系MVNOであるIIJmioと、au系MVNOであるmineoの2製品です。
○「MR04LN」で通信速度を計測した結果(Mbps)
■色付きのセルは、各場所の平均値のうち、上り/下りそれぞれで高い値
まず注目したいのが最高通信速度です。下りの最高通信速度はmineoが上野で41.98Mbps、上りの最高通信速度はIIJmioが新宿で19.67Mbpsを記録しました。下り300Mbps、上り50Mbpsというカタログスペックからはかなり乖離していますが、実効通信速度としてはまずまず納得できるレベルです。
IIJmioとmineoの比較という観点からみると、両者は一進一退の攻防に見えますが、比較的通信速度が安定しつつ、30Mbps超えを上野、飯田橋の2地点で複数回記録しているmineoに今回は軍配を上げられるでしょう。
ただしこの勝敗は8月5日時点の計測結果に過ぎません。また、今回は10時から15時にかけて計測を行いましたが、違う時間帯に計測すれば異なる結果が出るかもしれません。皆さんの生活圏で快適に使えるかどうかは、実際に試してみなければわからないのです。
しかし「MR04LN」は回線契約なしに購入できます。実際に適当な格安SIMカードと組み合わせて使ってみて、快適にデータ通信が行なえないのであれば、べつの格安SIMカードに切り替えてしまえばいいのです。それができるのが、SIMフリーモバイルルータ最大の利点だと言えるでしょう。
さて、今回通信速度実測に加えて、「MR04LN」の連続動作時間についても計測を実施してみました。
計測は、「MR04LN」とWindowsタブレットPCを無線LAN(IEEE802.11ac)で接続し、PC上でバッテリーベンチマークプログラム「BBench」を実行し、1分間に1回Webページを読み込ませるという条件で行いました。
この条件における「MR04LN」の連続動作時間の実測は8時間39秒。カタログスペックに記載されている"最大約12時間"という連続動作時間は、1分ごとに500kbyteのデータをダウンロードした際の計測値です。「BBench」で読み込み先のひとつに利用した朝日新聞デジタルのトップページはサイズが1.3MBあったので、このデータ量の差がテスト結果に表われたのでしょう。
カタログスペックに届かなかったものの、「MR04LN」の8時間39秒という連続動作時間は実用上十分です。それ以上の連続動作時間を望むのであれば予備のバッテリーを用意したり、モバイルバッテリと組み合わせたりするのもよいのではないでしょうか?