ベルギーimecがGaN-on-Si開発を本格化 - GaNパワーデバイスの少量受託生産も開始
imecではすでにGaNエピタキシャル成長技術やCMOSコンパチブルGaNプロセス技術を開発しており、産業提携プログラム(imec Industrial Affiliation Program:IIAP)を通してメンバー企業に技術供与を始めている。今後は、基板の高品質化、デバイスの高性能化と高信頼化、デバイス構造革新(主流の横型に対して縦型化)に向けた研究開発に取り組む。
降伏電圧などの電気特性を最適化するため、imecでは3種類のバッファ層(AlGaN/超格子/低温AlN)を採用している。同社はMIS HEMTやp-GaN HEMTなどのエンハンスメント型パワーデバイス、リーク電流やタ―ンオン電圧の低いショットキ―パワーダイオードなども製作している。同社のエンハンス型パワーデバイスのしきい値電圧は+2V超、オン抵抗は10Ω未満、出力電流は450mA/mm超。
imecのスマートシステム担当EVP(Executive Vice President)のRudi Cartuyvels氏は、「GaNパワーデバイス開発プログラムを2009年7月に初めて以来、IDM、エピベンダ、装置・材料メーカーの協力を得てここまで来ることができた。
imecではオープン・イノベ-ションをさらに徹底し、参加企業と協業して、GaNデバイスの性能向上研究をスピードアップしたい」と述べている。