米NVIDIA、MOBAに最適化したミドルレンジGPU「GeForce GTX 950」を発表
GeForce GTX 950は、第2世代"Maxwell"アーキテクチャベースのGPUで、製造プロセスは28nm。GPUコアには、2015年1月に発表した「GeForce GTX 960」と同じ"GM206"コアを採用する。
GeForce GTX 960と比較して、CUDAコア数が1024基→768基と減ったほか、ベースクロックが1126MHz→1024MHzと引き下げられている。一方でブースト時のクロックは1178MHz→1188MHzとわずかに上回っている。
DirectX 12のFeature Level 12_1に対応し、上位モデルと同様に「Volume Tiled Resources」や「Conservative Raster」が利用できるほか、高品質ながら低負荷のアンチエイリアス処理「Multi Frame sampled Anti-Aliasing(MFAA)」、「グローバル・イルミネーション」の負荷を軽減する「VXGI」(VoXel Gloval Illmination)、ディスプレイ表示技術「G-SYNC」をサポートする。
(DirectX 12のFeature Levelについてはこちらを参照してほしい)
主な仕様は、CUDAコアが768基、ベースクロックが1024MHz、ブーストクロックが1,188MHz、メモリが128bit接続のGDDR5 2GB、メモリスピードは6,600MHz、TDPは90W、補助電源は6ピン×1、PCとの接続バスインタフェースはPCI Express 3.0。映像出力コネクタはDL-DVI×1、HDMI 2.0×1、DisplayPort 1.2×3。
○MOBA向けに処理を最適化
GeForce GTX 950では、DOTA2やLeague of Legendsといったいわゆる"MOBA"(Multiplayer online battle arena)系のゲームに対する最適化が図られている。NVIDIAではMOBA系のゲームについて解析を行い、レンダリングの高速化と最適化によって、ボタンをクリックしてからゲーム画面に反映されるまでのレイテンシを短縮したという。DOTA2を例にすると、レンダリングの高速化に加えて、DirectXにおけるパイプライン処理を1段減らすことで、Kepler世代の「GeForce GTX 650」では80msだった応答性を45msまで削減できたとしている。
最適化されたゲームはGeForce Experienceから起動できる。また、今回の最適化はGeForce GTX 950をターゲットとしたものだが、今後ほかのモデルでも提供する予定だという。
既存製品とのスペック比較は以下の通り。
提供元の記事
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