2015年8月21日 10:12
日本を狙った標的型攻撃「ブルーターマイト」による感染が拡大
カスペルスキーは8月20日、同社の調査分析チーム(GReAT)が日本を狙った標的型攻撃(APT)「Blue Termite:ブルーターマイト」の新たな動きを観測したことを明らかにした。
今回、観測された変化の1点目は感染の手法で、これまでの標的型攻撃メールに加えて、ドライブバイダウンロードの利用を確認した。2点目は、攻撃に用いられるマルウェアの変化で、より標的型に特化したカスタマイズが施されていることがわかった。3点目は、感染被害が数の上でも範囲においても拡大していること。
「ブルーターマイト」とは、日本国内の組織に標的を絞った攻撃で、通常は国外に設置されている攻撃者の指令サーバのほとんどが国内に設置されているのも特徴的。
主な感染手法は、これまでは標的型攻撃メールだったが、7月には、Hacking Team社から流出したAdobe Flash Playerのゼロデイ脆弱性を悪用し、複数の改竄サイトにマルウェアを設置したドライブバイ・ダウンロードの利用のほか、水飲み場型攻撃が取り入れられていることを確認した。
同社は、攻撃を段階ごとに分析しており、各段階で目的を達成するために用いられるマルウェアやツール類が異なることを確認している。