2015年8月21日 13:10
標的型メールによる「気づけない攻撃」が増加 - トレンドマイクロ2015年第2四半期セキュリティラウンドアップ
トレンドマイクロは、2015年第2四半期セキュリティラウンドアップを発表した。これは、2015年4月から6月までの日本国内および海外のセキュリティ動向を分析したものである。このなかから、いくつかの事例を紹介したい。
○「気づけない攻撃」が多数発覚
今回のセキュリティアラウンドで、まずもって目を引いたのが「気づけない攻撃」である。これは、6月以降に発覚した情報流出事件といった15件の事例で、9割以上が外部からの指摘によって初めて確認されたことによる。つまり攻撃を受けていた組織側では、攻撃を受けていたことをまったく認識していなかったのである。
すでに標的型攻撃や標的型メールという言葉は、目新しいものではなくなっている。しかし、実際に自分が被害者であるという認識はきわめて低いレベルにとどまっているといえるだろう。
その原因の1つが、標的型メールの8割が送信者を実在の組織を騙るなどの手口が使われているためだ。トレンドマイクロによれば、ネットワークの監視を行った組織のうち、「気づけない攻撃」で使用される遠隔操作ツールの外部への通信が発見された事例の割合は、2014年も2015年もおよそ4件に1件と変わっていないとのことである。