キャリアから買うならこれがおすすめ(3キャリア編) - モバイルルーターの選び方(第3回)
前回はモバイルルーターについて、キャリアから販売されているもののチェックすべきピントを紹介したが、今回はドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、3社のおすすめ機種を紹介していこう。
○ドコモのおすすめ機種はこれだ!
NTTドコモがホームページ上で紹介しているのは「Wi-Fi STATION HW-02G」と「Wi-Fi STATION L-01G」の2機種。どちらもLTE-Advanced 225Mbpsに対応し、Wi-FiもIEEE802.11ac(2.4GHz/5GHz)対応の最新スペックだ。HW-02Gがコンパクトタイプなのに対し、L-01Gは一回りサイズが大きい代わりにバッテリー容量が約2倍と大きく、駆動時間もほぼ2倍ある。
どちらを選ぶかは迷ったのだが、最近はモバイルルーターを自宅回線としても使う人が多いということで、クレードルに接続するとWi-Fiの出力が強化され、部屋の中でのWi-Fiの接続性や速度がよくなる「HW-02G」をおすすめ機種としたい。アウトドア派の人には長時間駆動のLG-01Gがいいだろう。ちなみに、ドコモのオンラインショップでは、これら2機種のほか過去の機種も販売中。それらの機種を踏まえても「HW-02G」がおすすめであることは変わりない。
●auのおすすめは?
○auのおすすめ機種はこれ!
auがデータ通信端末としてホームページ上で紹介しているのは3モデル。このうちルーターが2機種で、残り1機種は携帯電話に刺してWi-Fiテザリングするためのドングルなのでここでは割愛する(これはこれで大変面白い製品なのだが)。残る2機種はどちらもWiMAX 2+対応だが、ここは最新の「Speed Wi-Fi NEXT W01」をおすすめしたい。
Speed Wi-Fi NEXT W01はWiMAX 2+でキャリアアグリゲーション(CA)を使うことで下り220Mbpsに対応したモデル。CAに対応したエリアはまだ狭いので、ほとんどのエリアでは110Mbpsで使うことになる。LTEは下り75Mbpsにしか対応していないのだが、WiMAX 2+が使えないところではプラチナバンドに対応し、エリアの広いこちらに頼ることも多いだろう。
実はW01はWiMAX 2+には対応しているが、素のWiMAXには対応していない。ただしLTEのほうがエリアが広く、WiMAX自体が全国的にWiMAX 2+のCA用に帯域を明け渡し、速度が低下している最中なので、ここは大きな問題にならないと判断した。
またWi-Fiについては最新規格のIEEE802.11acに対応しているのも大きい。
●ソフトバンクのおすすめは?
○ソフトバンクのおすすめ機種はこれ!
ソフトバンクはデータ端末としてモバイルルーター、USBスティックタイプの両方を販売しており、ルーターだけに絞ってもホームページ上には2011年発売のかなり古いモデルまで残しているため、8機種も並んでいる。正直なところ古い機種を選ぶメリットは感じられないので、選ぶとすれば2014年以降に発売された機種からだ。ちなみに、同社の製品は基本的にワイモバイルとかなり重複するところがある。
そんななかで、筆者のおすすめは「Pocket WiFi 303ZT」だ。LTEを使ったCAにより、下り方向で最大187.5Mbps。AXGPを使ったCA、では165Mbpsの通信が可能。Wi-FiもIEEE 802.11acに対応している。
同時期に発売されたモデルとしてはもう1機種「Pokcet WiFi 304HW」があり、こちらは単独でフルセグ放送が楽しめるユニークなモデルだが、通信速度は下り110Mbps(AXGP)のみ、Wi-FiもIEEE 802.11nまでと、ルーターとしての機能が見劣りする。どうせなら、やはり高速なモデルを選びたい。
次回はキャリア製ルーター選びの第2回として、ワイモバイルとUQコミュニケーションズについて紹介する。