2015年8月25日 16:48
ブラジル格下げの理由。 "プライマリーバランス"って?
○ブラジルの格付け引下げへ
2015年8月11日、格付会社ムーディーズ・ インベスターズ・サービスが、ブラジルの長期債格付け(自国通貨建て、外貨建て共に)をBaa2からBaa3へと1段階引き下げました。ブラジルの債務比率が安定するための「最低+2%のGDP成長率と、対GDPで2%のプライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字達成」が難しいとの見方が今回の引下げの理由です。
ただし、今後の格付け見通しは「安定的」とされ、当面は投資適格の格付けが維持される公算が高いと考えられます。
○プライマリーバランスって何?
さて、ここで出てきた「プライマリーバランス」。よく耳にしますが、いったいどんな指標でしょうか。
プライマリーバランスとは、国や地方自治体の収入と支出のバランスをみる指標の1つで、国の収入である税収と国の支出の釣り合い状態を表しています。
ですので、「プライマリーバランスの均衡」とは税収と一般歳出が同程度の状態。プライマリーバランスが黒字(プラス)ということは、税収で一般歳出がまかなえている状態を意味します。
つまり借金せずに国の運営ができる状況のことです。
一方、赤字(マイナス)