約2万円と驚きのコスパ! PCとタブレットの良いとこどりの8型Windowsタブレット「8P1150T-AT-FEM」
Windowsのソフトウェア資産を継承しつつも、タブレットの持つ機動性を併せ持ったWindowsタブレット。5インチ強のディスプレイを備えたファブレットが徐々に市場で大きな位置を占め、他のOSのタブレットの立ち位置が微妙になってきた今、Windowsタブレットを選択する意味が従来に比べて増してきている。「Windows 8.1 with Bing」の登場によって、2万円前後で購入できるモデルが多数登場したのも大きな要因といえるだろう。今回はそんな格安Windowsタブレットの1つである、「8P1150T-AT-FEM」をご紹介しよう。
○8型Windowsタブレットが20,800円で購入できる
「8P1150T-AT-FEM」の魅力の1つは、なんといっても価格だろう。税別で20,800円、税込でも22,464円という価格設定は、購入を決断させる大きな材料となる。この価格が実現できた要因のひとつに、「Windows 8.1 with Bing」がある。これは、Webブラウザのデフォルトの検索エンジンをBingに設定することで、実質的にWindows 8.1をPCメーカーに無償で提供するものだ。
その分、全体の値段を引き下げることに成功しており、2万円台という価格が実現されている。だからといって他の検索エンジンが使えないかというとそうではなく、あくまで検索エンジンの初期設定がBingになっているだけなので、その点は安心してほしい。
なお本シリーズには、「Microsoft Ofiice 2013 Home & Business」が付属する「8P1150T-AT-FEM+Office」もラインナップされている。こちらの価格は税別25,800円(税込27,864円)。WordやExvel、Powerpointが使用できるOfficeがたった+5,000円で追加できるため、ビジネスユースにはこちらも良い選択肢となるだろう。
●本体のディテールを確認していこう
○軽く、片手でも持ちやすいタブレット本体
8P1150T-AT-FEMの本体寸法はW207×D126.7×H10.1mm。画面サイズは8型で、解像度は1280×800ドット(WXGA)となる。タブレットPCなので、採用されているのは当然マルチタッチ対応パネルだ。
サイズ的に競合するモデルといえば、「iPad mini 3」や「dtab」などになるだろう。画面比率は16:10と縦長であるため、片手で持ってもおさまりが良い。また重量も約370gと比較的軽めで、長時間保持していてもそれほど疲労は感じない。本体前面・背面両方にカメラを内蔵しており、いずれも192万画素となる。
○インタフェースは本体上側面と左側面に集約
インタフェースは上側面左と左側面に集中している。本体上側にはWindowsボタンとボリュームボタンを搭載。ボリュームボタンは左が-、右が+という構成になっており、少々押し間違えやすい点に注意しよう。左側面には、DC 5Vの電源コネクタ、内蔵マイク穴、microSD対応カードリーダー、mini HDMI端子、micro USB 2.0端子、ヘッドフォン端子、そして電源ボタンが設置されている。
USB経由での電源供給は行えないため、外出の際はACアダプターを忘れないようにしたい。またmicro USBを通常サイズのUSB端子に変換するケーブルが付属している。キーボードやマウス、USBメモリなど複数の機器を接続する際は、セルフパワーのUSBハブを変換ケーブル経由で接続すると良いだろう。また内蔵されているストレージ容量は32GBと多くはないため、大容量のデータファイルはmicroSDカードを用意してこちらに保存しておくと安心だ。
●本体スペックとベンチマークをチェック!
○タブレットPCの速度を向上させた4コアCPU"BayTrail-T"ことAtom Z3735F
搭載されているCPUは、モバイル用途を前提として開発された"BayTrail-T"ことIntel Atom Z3735F。SDP2.2Wという超低消費電力CPUながらも、4コアを内蔵しているのが特徴だ。動作クロックは定格1.33GHzとなり、ターボ・ブースト機能により最大1.83GHz程度で利用できる。Atomといえばネットブック時代を思い浮かべる方も多いかもしれないが、BayTrail-TとなったAtomは比較にならないほどパワフルに進化している。
この点はベンチマークテストにて詳しく確認することにしよう。メモリはDDR3L-1333を搭載しており、容量は2GB。タブレットPCの用途としては標準的な搭載量といえるだろう。またネットワーク機能として、IEEE 802.11b/g/nに対応した無線LANと、Bluetooth 4.0+LEを内蔵。Windows用として発売されている様々な機器をそのまま利用できるため、活用の幅はとても広い。
○ベンチマークで8P1150T-AT-FEMの性能を測る
それでは、8P1150T-AT-FEMの性能を各種ベンチマークテストにて確認していこう。まずは「WIN SCORE SHARE」を利用したWindows 8.1 32bit版のWindowsエクスペリエンス インデックス スコアをチェック。Atom Z3735Fの優秀さが垣間見える結果となり、プロセッサが"5.9"、メモリが"5.5"と、十分なスコアが確認できた。
グラフィックス2項目が若干足を引っ張っている印象もあるが、タブレットPCで3Dゲームをバリバリ遊びたいというユーザーは多くはないだろう。また内蔵ストレージがeMMCであるためか、プライマリディスクのスコアは"7.0"と非常に高い。
内蔵されている32GB eMMCの速度を、ストレージ用ベンチマーク「CrystalDiskMark」にて具体的に調べてみよう。シーケンシャル速度こそHDD程度だが、Flashメモリの特性のためか、ランダムアクセス速度が比較的高速であることがわかる。Windowsエクスペリエンス インデックスにおけるスコアの秘密はこのランダムアクセス速度にあるだろう。また体感速度向上に一役買っているのも間違いない。
PCの総合的な性能を計測する「PCMark8」も同様に、通常のPCほどではないものの、不満を感じないであろうスコアが確認できる。タブレットPCというデバイスの限界があるため、3D処理を求められるCasual Gamingなどの値こそ芳しくないものの、メールやインターネット閲覧、Office用途などの作業では十分活躍してくれそうだ。
○3Dゲームベンチで、内蔵GPUの性能を検証
最後に、3Dゲームのベンチマークを試してみよう。今回は、近年の3Dゲームとしては比較的動作の軽い「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」にて検証を行った。すでに通常のWindows PCならば内蔵GPUでも遊ぶことができるこちらのタイトルだが、やはりまだタブレットPCには荷が重いようだ。3D処理を行うのはAtomに内蔵されている「Intel HD Graphics」となるため、640×480ドットでようやく“重い”という評価となる。本機でゲームを遊びたいならば、「艦隊これくしょん~艦これ~」 や「刀剣乱舞-ONLINE-」といったブラウザゲームを選択すると良いだろう。Flashを必要とするこれらのタイトルを外出先で遊べるという点は、他のタブレット向けOSにはない、Windowsタブレットの大きなメリットとなっている。
○タブレットとしてもサブPCとしても使えるWindowsタブレット
Windowsタブレットの魅力は、気軽に使えるタブレットとしての側面と、いざという時にサブPCとして使える側面を両立している点にある。スマートフォンよりも大きな画面を利用できるタブレットは、ともすればかゆい所に手が届かないことも多い。
しかしそんなシチュエーションでもWindowsタブレットなら、使いなれたWindowsOSそのままの拡張性と汎用性で対応できることが多い。そんな製品が、2万円程度という勢いで購入できる価格で提供されているのは素直にうれしい。持ち歩くデバイスの数を減らしたいビジネスユーザーや、外出先で気軽にWindowsを利用したい方は、まずは一度8P1150T-AT-FEMでWindowsタブレットの使い勝手に触れてみてほしい。
○試用機 詳細スペック
価格、仕様は予告なく変更となる場合があります。最新の情報はパソコン工房のサイトをご覧ください。