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禰豆子役で注目の高石あかり、“舞台芝居”評価から「一歩前に…」 初主演作で手応え

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禰豆子役で注目の高石あかり、“舞台芝居”評価から「一歩前に…」 初主演作で手応え

●『鬼滅の刃』が生きたアクションシーン
昨年、舞台『鬼滅の刃』でヒロイン・竈門禰豆子を演じて注目を集め、今夏も新作公演となる舞台で再び同役を演じる女優の高石あかり(18、高ははしごだか)。今年1月に公開されたアクション映画『ある用務員』では女子高生の殺し屋リカを怪演した。そして、7月30日公開の初主演作『ベイビーわるきゅーれ』では、『ある用務員』で殺し屋コンビを演じた伊澤彩織と再びタッグを組み、また新たな元女子高生殺し屋・杉本ちさととして、スクリーンで暴れまわる。高石にインタビューし、2度目の殺し屋役を演じた感想をはじめ、意外な役作り秘話、本作で感じられた成長などについて話を聞いた。

――元女子高生の殺し屋という過激な役ですが、出演が決まった時はどう思いましたか?

『ある用務員』でご一緒した阪元裕吾監督が、伊澤彩織さんと2人の当て書きをしたいとおっしゃっていると聞いて、もちろんうれしかったです。主演ということでプレッシャーを感じるかなと思っていたのですが、また阪元裕吾監督、伊澤さんとご一緒できるという楽しみのほうが大きかったです。その前の『ある用務員』がすごく楽しい現場で、何でも好きに台本にないこともやっていいという現場でしたが、今回も好きに楽しく演じることができました。

――伊澤さんと再会した時はいかがでしたか?

お互いに目が合った時に、何とも言えない感じというか、「お互い頑張りましょう!」みたいな雰囲気はあったと思います。
二作の世界観は無関係ですが、女子コンビという点は同じなので、またその設定でやれることはうれしかったです。

――『ある用務員』とつながりがある物語ではないんですよね。

そうなんです。スピンオフではないのでつながりはまったくないのですが、同じく阪元裕吾監督で、『ある用務員』で殺し屋コンビを演じた伊澤彩織さんと再びタッグを組んだ作品になります。金髪は同じかな(笑)。今回もアドリブが多くていいと自由な感じで楽しかったです。

――具体的にはどういうアドリブを?

アドリブと言いつつ、監督の頭の中にはあるんです(笑)。自由にアドリブを出しつつ、こういうのがいいというリクエストが続いて、監督のイメージに合うものが出た時にOKが出るみたいな。
阪元監督のこだわりが出ているので、そこも注目してほしいです。――舞台『鬼滅の刃』にもアクションがありました。

そうですね。初めてアクションを経験したのが『鬼滅の刃』の舞台で、そこで本格的に殺陣を学び、その当時の経験が生きました。なんとなくですが、殺陣とはこういうものかと学んだうえでの、今回のガンアクションでした。振り向き方やピタッ! と止まる時など、そういう部分で生きたような気がしています。

――本作でのアクションシーンで苦労した箇所はどこですか?

アルバイトをしていて事件が起きて、相手の銃を奪うシーンです。数秒なのですが、本当に手数が多くて、すごく難しかったです。
一番練習したアクションで、阪元監督もこのシーンではすごく褒めてくれました。前回の『ある用務員』ではしっかりとしたガンアクションはなく、今回初めて本格的なガンアクションに挑戦し、一からいろいろと学びました。

●舞台芝居からナチュラルな芝居へ

――杉本ちさとは殺し屋ではあるものの、同世代の女の子の共感を集めそうな要素もあります。役柄として特に意識したことは何ですか?

『ある用務員』のリカとは違うものを見せたいとは思っていました。リカはアニメのキャラクターっぽいというか、人間味を消したところがあるんです。でも、今回のちさとは私にすごく似ているところがあるので、役作りで固めるとうよりは、自然体で入りました。リラックスしたオフビートなコメディの側面もあったので、日常的な感じを重視しました。

――ご自身と似ている点とは?

天真爛漫で明るくて元気な女の子ですが、急にスイッチが切り替わり、達観しているドライな女の子にもなるんです。
私も日常的に自分の中に2人の人間が存在しているなと思うことが多いので、そういう部分で似ているなと思いました。自分自身と、その自分を評価する自分という分け方をしているような気がします。

――撮影外でも常に銃(撮影用のレプリカ)を持っていたそうですね。

日常的に銃を持っている役なので、劇中で不自然に見えないように、重さも含めて銃に慣れないといけないなと。練習期間も銃は持っていましたが、そこから期間が空いての撮影だったので、不自然に見えたら嫌だなと思って常に持ち歩くことにしました。

――今回の作品を経て、女優としての収穫はありましたか?

私は舞台作品への出演が多く、演技レッスンなどで「舞台芝居だね」と言われることが多かったんです。いい意味で使われることもある言葉だと思いますが、おそらく私はよくない意味で「舞台芝居だね」とずっと言われていたと思います。なので今回、映像にどう自分が映るかすごく心配でした。
ありがたいことに映画を観た方たちから「ナチュラルだったね」と言ってくださる方が多くて、一歩前に進めたのかなと思います。

――今回のキャラクターは、オフビートな作風にマッチした(殺し屋だけれども)等身大の女子高生の体現に成功していたのではないでしょうか。

たぶんちさとと似ていたということも大きいかなと思います。

――今後、どういう女優を目指したいでしょうか?

今、とても楽しくお芝居させて頂いています。もちろんつらいことはこの先もあるとは思いますが、楽しくお芝居が続けていければいいなと思います。

■高石あかり
2002年12月19日生まれ、宮崎県出身。2016年4月よりダンス&ボーカルユニット「α-X’s(アクロス)」のメンバーとして活動。2018年にグループが解散した後は、女優へ転身。
2020年に舞台『鬼滅の刃』で竈門禰豆子を演じ、注目を集める。映画『ある用務員』(2021)では女子高生の殺し屋リカを演じ、強烈な存在感を残した。そして、初主演映画『ベイビーわるきゅーれ』(7月30日公開)で2度目の殺し屋役に挑戦。また、再び竈門禰豆子を演じる舞台『鬼滅の刃』其ノ弐 絆が、8月7日に開幕する。

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