プリンタ2015秋 - 「できる4色インク」と「コスト」で勝負のブラザー、発表会ゲストは歌舞伎俳優・中村兄弟
○今年は「ブラザーはできる4色インク」がキーメッセージ
発表会ではまずブラザー販売の片山社長が壇上に立ち、「2011年から一般向け製品をFAX機からインクジェットプリンタ・複合機にシフトし、店舗での認知度とシェアを伸ばした」ことを紹介。今年は「ブラザーはできる4色インク」をメッセージとして、画質とコストを両立していることをアピールするほか、スマートフォンやタブレットからの印刷、他社との連携といった概略を述べた。
続いてブラザー販売 常務取締役の三島氏がマーケティング戦略を説明。「今年も年末商戦に向けての発表会の季節がやってきた。短い一年だ」と振り返りつつ、フルモデルチェンジを敢行し、サービスも一新して年末商戦に臨むとした。
ブラザーは2011年から一般向け製品をFAX機からインクジェットプリンタ・複合機にシフトしており、消費税の増税やWindows XPサポート切れの反動があったものの、シェアは堅調に推移。プリンタ売り場での存在感も高まったという。
ブラザーのインクジェット機は、印刷コストの満足度が他社と比べて高いが、購入前にランニングコストを調べている人は少ないそうだ。そこで今年から、インクカートリッジ(1セット)あたりの印刷枚数を積極的に公開することにした。
また、スマートフォンとタブレットの普及に対して「私ですら複数台を所有している」と、保有率の急激なアップを分析。スマートフォンとタブレットに充実したプリントライフを提供するため、人気アプリとの連携強化やコンテンツ強化を図る。年末商戦で最大の差別化要因としては年賀状印刷を掲げ、テンプレートなどが充実した年賀状印刷アプリを提供する。これらの施策により、2015年はシェア「15%」を目指す。
最後にブラザー販売 マーケティング推進部長の大澤氏が、今年の新商品の概要を説明した。新製品はBASICシリーズで5機種、NEOシリーズで3機種の計8機種を投入する(色違い含む)。特にBASICシリーズでは、新インク(211カートリッジ)を採用して色表現範囲を広げているという。今回は「4つのできる」がアピールポイント。1つ目は「置き場所が自由にできる」で、例えば新エンジンを採用したDCP-J963Nでは、前モデル比15%の体積減を実現。さらに、すべてフロントオペレーションということで、狭いスペースでも設置できる。
2つ目は「スマホからラクラクできる」。自社のBrother iPrint&Scan、プリントサービスプラグインに加えて、AppleのAirPrintとGoogleクラウドプリントにも対応していることを挙げた。
人気のスマホアプリ、パペルックの写真コラージュアプリ「パペルック」、LINEのカメラアプリ「aillis」とも連携する。
3つ目は「年賀状が簡単にできる」。スマホ用アプリとして提供する「ブラザー年賀状プリント2016」では、3ステップで年賀状印刷が行えるだけでなく、今まで利用していた年賀状アプリの住所録をインポート可能に。また、日本郵便のはがきデザインキット2016との連携と、WebアプリのWeb年賀状キット2016も追って対応する。
最後に「コンテンツで楽しくできる」を挙げ、従来プリビオ・オープンテラスとして提供していたコンテンツサイトを、プリントテラスと改名。一層のコンテンツ充実を図っていく。
○「中村ブラザーTV」ユーチューバーデビュー
続いては、中村勘九郎・七之助ブラザーズが登場。まず兄弟が出演する新CMが上映され、歌舞伎役者ならではの力強く、優美な動きでブラザー製品の魅力を伝えるというコンセプト。
TVCM「できる4色インク篇」は、9月5日から全国でオンエア予定(YouTubeでは公開中)。
さらに中村ブラザーズは、YouTube「中村ブラザー!TV」にて、「PRIVIOセットアップ篇」、「PRIVIOスマホプリント篇」をすでに公開。発表会の会場で「PRIVIO 500枚プリント挑戦篇」を公開録画し、8月31日の夜からYouTubeで公開されている。