ソニー、「Xperia Z5」シリーズ3モデルを発表 - カメラにこだわり、4Kディスプレイ搭載機も
ドイツ・ベルリンで4日から始まる家電関連の世界最大級の展示会「IFA 2015」に合わせて、ソニーはプレスカンファレンスを開催。スマートフォンの新モデルとして、「Xperia Z5」「Xperia Z5 Compact」「Xperia Z5 Premium」の3モデルを発表した。Xperia Z5 Premiumには世界で初めてという4K解像度のディスプレイを搭載。さらに、平井一夫社長は3モデルとも「スマートフォンで最高のカメラを搭載している」とカメラ機能をアピールしていた。
プレスカンファレンスで平井社長は、テレビ、カメラ、そして好調なイメージセンサービジネスなどを紹介したあと、Xperia Z5シリーズをお披露目。テレビの4K、サイバーショットとα、そしてイメージセンサーという同社の技術を結集したのがXperia Z5という流れのプレゼンテーションだったのだろう。
Xperia Zシリーズでは、今までもバリエーションモデルは存在していたが、今回は5.2インチフルHD液晶搭載のZ5、4.6インチHD液晶のZ5 Compact、そして5.5インチ4K液晶搭載のZ5 Premiumと3機種を同時発表。日本を含めたグローバルで順次発売する。
●「α」の開発部隊と連携
平井社長の説明で最も力が入っていたのはカメラ機能。ユーザーの声を聞き、スマートフォンカメラの不満点の解決を目指した、と平井社長。AF性能はスマートフォンで世界最速という0.03秒。速く動く被写体でも、突然のシャッターチャンスでもベストショットが狙える点をアピールする。Xperia Zシリーズのカメラ機能では、ソニーのコンパクトデジタルカメラ「サイバーショット」の開発部隊との連携が強化されていたが、今回、デジタル一眼カメラの「α」の開発部隊との連携で実現したという。
スマートフォンカメラの弱点であるズーム機能については、新たに5倍までのズームに対応。「多くのスマートフォンにはデジタルズームはあるが、知っての通り画質は良くない」と平井社長。Xperia Z5では、「クリアイメージズーム」機能を搭載して、「画質を劣化させずにズームできる」(平井社長)という。
基本的にはデジタルズームのようだが、2,300万画素という高画素のセンサーと画像処理エンジンのBIONZを生かし、中央切り抜きと超解像のアルゴリズムの採用でクリアな画質を実現できたと平井社長。もう1つのカメラの不満点としてレストランのような暗所や夕焼けのような逆光での撮影をあげ、次世代のExmor RSセンサーによってディテールを維持した撮影ができる、という。また、手ブレ補正のステディショットによって、ブレの少ない滑らかな動画が撮影できるとしている。
ほかには、新たに電源ボタン上に指紋センサーを導入。指紋によるセキュアなロック解除が可能になった。バッテリ駆動時間は2日間という点もアピールする。
●写真で見るZ5シリーズ
Z5 Premuim、Z5 Compactは、基本的な機能はほとんど変わらず、画面サイズで区別されている。Z5 Premiumはスマートフォンで初めてという4Kディスプレイを搭載。
4Kブラビアで培ったアップスケール技術によって、4K以下の解像度の映像や写真も、4K品質で表示できる、としている。Z5 CompactはHD解像度ながら気軽に扱えるコンパクトさを実現し、Z5の機能をすべて盛り込んだ、という。
平井社長は、コンパクトさを重視するユーザーやディスプレイの画質を重視するユーザーなど、色々なニーズがあると話し、そうしたニーズに応えつつ、「ベースにある素晴らしいソニーを支える技術を楽しんでもらいたい。なるべく幅広い客に答えられるラインナップをそろえた」と語っている。