次期iPhoneの噂が飛び交う中、2つの調査で興味深い結果 - 日本ではダントツのユーザー満足度、世界でもiOS占有率が拡大傾向
同社では、「オリコン日本顧客満足度ランキング」という様々なジャンルの商品の顧客満足度調査を実施、その結果をWebサイトにて公開している。今回発表された「携帯メーカー」ランキングでは、携帯電話メーカー12社を対象に2014年度、2013年度販売のスマートフォン利用者18,847人を対象にアンケートを行っている。アンケートは、利用経験者になりすました回答結果や回答に矛盾のある結果を除外するなど、公平かつ中立で信頼性の高いランキングを導き出していることで定評がある。
調査期間は2014年度分については、2014年6月13日から6月17日、2015年度分は2015年8月10日から8月11日、2015年6月26日から7月2日となっている。調査は全国で実施され、15歳以上の男女を対象とした。
評価項目は「通話品質」「端末の使いやすさ」「端末のデザイン」「端末の性能」「機能の充実度」「カメラ機能」「会社の信頼性」の7項目。総合トップはもちろん、72.85点を獲得したAppleなのだが、驚くべきことに、「通話品質」「端末の使いやすさ」「端末のデザイン」「端末の性能」「カメラ機能」「会社の信頼性」の6部門でトップを獲得しているのだ。
総合2位につけたソニーモバイルコミュニケーションズは、71.36点と健闘したが、「機能の充実度」部門での1位獲得のみに留まった。
また、男女別のランキングでは、ともにAppleが首位、年代別でも全世代でトップ、キャリア別の順位でも、提供を行っていないY!mobile以外は1位という結果になっている。
さらに携帯端末のランキングを見てみると、総合ランキングの1位はauのiPhone 6 Plus、2位は同じくauのiPhone 6、3位はソフトバンクのiPhone 6 Plus、4位はNTTドコモのiPhone 6 Plus、5位はauのiPhone 5sと、上位の半分をApple製品が占めてしまっている。
周りを見回してもiPhoneユーザーの割合は非常に多いと感じるが、スマートフォン/携帯電話で製品を選ぶなら、最早、Apple一択であるという印象を受ける結果だ。また、iOSのシェアでも面白い数字が出ている。こちらはKantar Worldpanelが発表した2015年5月から7月までのワールドワイドな調査結果だ。それによれば、iOSは世界主要国で占有率を伸ばしているのに対し、Androidは軒並みシェアが落ちており、ヨーロッパの中でも特に大きなマーケットとなっている5カ国での落ち込みが激しいと報告している。Kantar Worldpanel ComTechのCarolina Milanesi氏は、ヨーロッパ市場に於けるAndroidの市場動向は逆風であり、それがネガティブな影響を与えていると分析しており、また、Kantar Worldpanel ComTech EuropeのDominic Sunnebo氏は、同期間にスマートフォンを購入した人の27%が、Androidから別のOSへ切り替えていると指摘している。
イギリスでは3.7%、フランスは5.4%、イタリアは1.5%、ドイツでは8.7%もAndroidのシェアが縮小しており、唯一スペインだけ0.8%上昇という結果となっている。対して、iOSはイギリスでは3.7%、フランスは2.7%、イタリアは0.7%、ドイツは5.7%、スペインでも0.4%と全ての国で上昇している。
噂されている次期iPhoneがこの数字、勢力図をどのように変えていくのか興味深いところだが、7月にローンチしたApple Musicやイギリスでも利用可能となったApple Pay、さらにiOS 9での「News」など、サービス周りの充実が幅を利かせ、さらにシェアを伸ばしていくことだろう。また、AndroidデバイスからiPhoneへ簡単にデータ移行ができるアプリ「Move to iOS」の提供も始まるので、秋からさらにAndroid離れが加速するかもしれない。