仕事で気になる電話マナー -「敬語が合っているか未だに不安」の声も
新入社員がまず覚える仕事の代表格である「電話応対」。しかし「敬語」「言葉遣い」「印象の良い受け応え」など、言うほど簡単なものでもない。今回はマイナビニュース会員のうち男女300名に、仕事で電話をかける時や受ける時にマナーが気になったことがあるか、答えてもらった。
Q.仕事で電話をかける・受ける時にマナーが気になったことはありますか?
はい 28.3%
いいえ 71.7%
Q.どのようなことが気になったのか、教えてください
■間違った敬語
・「『今○は席を外されています』と応対する新人」(48歳男性/建設・土木/技術職)
・「相手の所在を確認するとき『◯◯さんはいらっしゃいますか?』と言うべきところを『◯◯さんはいますか?』と言うところ」(50歳以上男性/団体・公益法人・官公庁/技術職)
・「お世話になりますorなっております等」(24歳女性/その他/事務系専門職)
・「させていただきますの使い方がへんな人がいる」(50歳以上男性/その他/その他)
・「『了解です』と返事をする事」(32歳女性/金融・証券/事務系専門職)
■フランクすぎる言葉遣い・話し方
・「言葉遣いがちょくちょく若者言葉になる後輩」(22歳男性/食品・飲料/販売職・サービス系)
・「若い子の語尾を伸ばす喋り方」(37歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)
・「微妙にタメ語」(33歳男性/電機/技術職)
・「初めて話すお客さんでまるで友達みたいなノリで話してくる人がいると、何なんだと思ってしまう」(24歳女性/機械・精密機器/営業職)
・「下請け業者がウンウンと相槌打ったとき」(33歳女性/医療・福祉/事務系専門職)
■敬語に関する悩み
・「いつも『お世話になっております』を言ったほうがいいのか」(28歳女性/団体・公益法人・官公庁/その他)
・「さようでございますか、が堅苦しすぎるように感じた」(24歳女性/食品・飲料/営業職)
・「テンパって敬語や謙譲語がごっちゃになる」(37歳女性/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)
■ガチャ切り
・「相手が電話を切るときに受話器をガチャン!!と置く音」(36歳男性/機械・精密機器/営業職)
・「折角感じの良い対応の人なのに電話をガチャ切りする人がいて気になった」(31歳女性/金融・証券/秘書・アシスタント職)
・「会話が終わると間髪入れず切る」(22歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)
・「こちらからかけたのに先にきられた」(37歳男性/情報・IT/クリエイティブ職)
・「失礼しますと言ってから切る」(45歳女性/印刷・紙パルプ/クリエイティブ職)
●「応対方法が気になる」という人も
■名前は言おう
・「自分の名前を名乗らずに人を呼び出したとき」(36歳男性/金属・鉄鋼・化学/技術職)
・「社名を言わずに『ハイ、○です』と名乗って出る人がけっこういること」(32歳女性/マスコミ・広告/秘書・アシスタント職)
・「会社名を名乗らずに電話をかけて来て、要件を話し始めたとき……それが結構な大手企業のベテランさんだと知ってさらに驚いた」(32歳男性/通信/事務系専門職)
・「とある会社は非通知で電話をかけてくる」(27歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「内線で電話を受けたとき『はい』とだけ返事をして所属や名前を言わない……内線なので何処宛にかけられたかはわかるが、せめて名前は言うべきだと思った」(28歳女性/運輸・倉庫/販売職・サービス系)
■こんな応対はNG
・「『もしもし』と言われると個人の電話かと思う」(42歳女性/マスコミ・広告/事務系専門職)
・「へんな時間(早朝、業務時間以降であまりに遅い時間)に平気でかけてくるお客さん」(28歳女性/情報・IT/営業職)
・「すごく待たされた時、なかなか電話に出てもらえない時」(24歳女性/食品・飲料/専門職)
・「保留がながい」(35歳女性/医薬品・化粧品/専門職)
・「相手に保留無しに電話をつながれた時」(35歳女性/商社・卸/秘書・アシスタント職)
■呼び名
・「自社の上司を役職付きで呼ぶ」(42歳男性/商社・卸/その他)
・「上司や先輩をさん付けで呼んでしまう」(24歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「業務提携会社の応対時の上長の呼び方」(31歳男性/電機/技術職)
■声量にも注意
・「うるさく話をしている人」(29歳女性/情報・IT/営業職)
・「声が大きいと、周りに迷惑です」(31歳男性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)
・「相手の声が大きすぎたとき」(31歳男性/運輸・倉庫/技術職)
・「声が小さくてなんてしゃべっているかわからない人がいる」(32歳男性/小売店/事務系専門職)
■総評
仕事で電話をかける際、受ける際にマナーが気になったことはあるか、という質問に「はい」と答えた人は28.3%という結果になった。他人の間違いだけでなく、自分でも迷う、マナーが合っているか不安になるという人も結構いた。
電話で気になること、まずはビジネスマンの永遠の課題である「敬語」「言葉遣い」について。新人の間違った敬語や失礼なタメ口は想像に難くないが、社会人歴10年以上経った人でも「慌てて尊敬語と謙譲語がめちゃくちゃになる」という声もあった。回答には「さようでございますか」が堅苦しすぎるのでは? という疑問が寄せられたが、へりくだり過ぎていて失礼な印象を与える、という説もあるらしい。
相槌ひとつとっても奥深い。
「ガチャ切り」と「名前を名乗らない」というのは、間違いないマナー違反だ。切り方は、受話器は静かに置き、相手より先に切らないのが鉄則。社名や自分の名前を名乗らない人がいるなんて信じられないが、ベテラン社員でもやってしまうらしい。また内線になると途端に名乗らなくなる人もいるようだが、これに違和感を感じている声もあった。とにかく名前を言わないのは感じが悪いので、社外社内問わず避けるべきだろう。
その他、ビジネスで「もしもし」は使わない、忙しい時間帯を避けて電話する、相手を待たせない、など基本的なマナーができていない場合に気になるという意見が並んだ。ただ、「忙しい時間帯は避けるというが、会社により忙しい時間帯は異なり、何時がベストなのか分からない」と悩む声もあった。
また社外に対しては上長に役職をつけないというのも基本だが、「業務提携会社を応対する時、上長をどう呼べばいいのか」という上級のお悩みも寄せられた。細かく悩みだすと本当に難しい。
マズい電話応対だと、自社の第一印象を悪くすることもある。怪しいと思ったらその都度ビジネスマナー書などで確認しておこう。
調査時期: 2015年8月12日~8月15日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性155名 女性145名 合計300名
調査方法: インターネットログイン式アンケート