すゑひろがりず、本来は「四畳半で寝ているおっさん」 ブレイクに戦々恐々
お笑いコンビ・すゑひろがりずが19日、都内で初のDVD『すゑひろがりず結成拾周年全国行脚~諸国漫遊記~』発売記念購入者限定オンライントークイベントを開催。報道陣の取材に応じた。
すゑひろがりずはこの日、デジタルシングル「雅-MIYABI-」をリリース。アーティストデビューを果たした。まさかの歌手デビューに南條庄助は「上半期やりすぎた」と苦笑し、吉本からデビューを打診された際、「楽屋で着替えているときに『ネタに歌つけます?』と言われた」といい、「『いいっすね』と答えたら大事なことになっていた。応接間みたいなところで言わないと伝わらないですよ。一旦静かなところで言わんとわからん。軽いねん…」とビックプロジェクトにおののいていた。
デビュー曲は芸風である狂言とヒップホップを融合した楽曲となる。イベントではMVも初解禁された。“ミュージシャン”となった自分自身に「いやいや…」と恐縮しつつも、南條は「この曲が何年後かよしもとの劇場ライブ客入れBGMの一部になっているんだと思う。世に残るものなのでうれしいですね」と喜び。三島達矢は「フェスには出てみたい」と語った。
狂言風のコントで『M-1グランプリ2019』決勝で注目を集め、ブレイク中のすゑひろがりず。一躍人気者になり「ありがたいしかない」とファンや周囲に感謝するも、歌手デビューなど思ってもみなかった分野に挑戦し「すゑひろがりずは自分たちの手を離れた」とも発言する。
三島は「すゑひろがりずは本来、四畳半で寝ているおっさん。
いまこんなことになっているけど、ひっそりと四畳半で暮らしているのが自分。これは仮のスタンドみたいな感じですね。ファンの方、目を覚ましてください(笑)」とどこか夢見心地の様子。南條も「もう自分たちの意思ではどうこうできない。この状態が異常。行けるところまで行ってもらって。でもリードは握っていたい。海賊版みたいなものを作られては怖いので…」と冷静に警鐘を鳴らした。
きのう18日に発売したDVDには、今年4月にスタートした自身初の全国ツアーの様子を収録。ツアーを振り返り、南條は「色んなことがあった全国行脚だったので思い出深い。なんばグランド花月での初日公演、幕が開いてお客さんの拍手に感動というか、震えた。鳥肌だった」としみじみ。千秋楽は東京・観世能楽堂で行われたが、三島は「本当の伝統芸能をやっている場所。尋常ならざる緊張があった。終わって『あ~終わったぁ!』という感じ」と語った。
広島公演の際には南條の声が出なくなるというハプニングが発生。
「前日に完全に声が飛んだ。むちゃくちゃヤバい状況の喉で、色々手を尽くしたけど、最終的にブラックジャックみたいな人を呼んでくれた。夜11時くらいに白髪の人が来て『あんたが南條さん?』って。その人に栄養剤を打ってもらった。でも打つのが遅すぎて間に合わず声がえぐいくらいの質になった。申し訳なかった」と反省した。
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