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働くアラサー女性が身につけたい、感情整理のコツとは?

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働くアラサー女性が身につけたい、感情整理のコツとは?
●なめられて油断されるくらいがいい
20代で離婚後、派遣・契約社員としてさまざまな転々とし、30代で外資系のシティバンク銀行に転職。事務的な仕事を淡々と……のはずが、管理職にまで上りつめた関下昌代さん。ジェットコースターばりにアップダウンの激しい人生を送ってきた中で、見えてきた"感情整理のコツ"とは?

○失敗だらけの人生だけど

――ドラマティックなご経歴ですが、順風満帆ではなかったのですね

順風満帆どころか、失敗の引き出しなら、誰にも負けないほどたくさんあります。

――失敗が多い理由を、ご自身ではどう分析していますか?

昔から無器用で、感情のコントロールが自分でもあきれるほど下手なんです。怒りが湧いてくると我慢せずにボンッと爆発させてしまい、ものすごく叱られたり、あとから「我慢すべきだった」「根回ししておかない自分が悪いのに」と、反省したり。そうやって失敗を重ねる中で、1つずつ体当たりで学んできました。

――そうやって失敗は減ったのですか?

思うようには減りませんが、失敗を活用できるようになりました。例えば、私は外資系の銀行に勤めていながら、英語がものすごく苦手でした。
そこであるとき、「これからインドに電話をかけるけど、聞かないでくださいね!」と。みんなが耳をそばだてる中、汗だくになりながら電話で一生懸命話をして、何とか用事をすませることができました。でも、そうやって人前で派手に恥をかいておくと、失敗が怖くなくなってくるんです。

――失敗すると、部下や同僚になめられますよね……

「なめられたっていい」くらいの大きな気持ちを持ってみてはどうでしょう。相手が自分を見下して、油断しているくらいがいいのかも。人間は、格下だと思う人にはつい口が軽くなりますから、情報をたくさんもらって、自分の仕事に生かせばいいんです。

●ネガティブな気分になったらどうすれば
○怒ったときは「気持ちをずらす」

失敗だらけとは言いながら、今では『伸びている女性がやっている感情整理の新ルール』(KADOKAWA)という本を書くまでになった関下さん。

――怒っているときに、気持ちをずらすにはどうしたらよいのでしょう?

怒り、悲しみ、ねたみ、不安など、ネガティブな気分にどっぷりと浸ると、悲劇のヒロインみたいになってしまいがちですよね。
そういう感情は自然に湧いてくるものですから、無理に振り切ろうとせず、受け入れてしまえばいいんです。

その代わり、頭のどこかに「この状況が一生続くわけではない」と思えるすき間を作っておくこと。自分なりに気持ちをずらせるポイントを作っておくといいですね。例えば、イラっとしたら、自分の仕事ではなくても、郵便物をみんなに配ってみるとか。とにかく動いてその場を一瞬でも離れるのです。ネガティブな感情だけを相手にしていると、そのスパイラルからどんどん抜け出せなくなってしまいますから。

○お局さまと呼ばれないために

――仕事をがんばるアラサー女性が恐れているのは、「お局さま」というあだ名です

「お局さま」、いいじゃないですか。年齢を重ねて、ある程度のキャリアをもてば、誰だってお局さま的ポジションになりますよ。
そう呼ばれるのを恐れて、後輩に必要なアドバイスもできないようでは、仕事にならないでしょう?

――関下さんもお局さまと呼ばれたことが?

「お局さまになったんだ……」と実感したことはあります。若い同僚に、ランチに誘われなくなったんです。寂しいな、どうしてだろうと考えていたら、急に「ああ、私煙たいんだ!」とわかってしまいました。それからは、自分から後輩を誘うようにしました。大勢ではなく1人だけ誘って、じっくり話を聞いてみるとか。それはそれで、深いコミュニケーションが取れてよかったですよ。

――お局さまらしく振る舞うようにしたのですね

仕事ができるプロなのだから、いつまでも若い子ぶっているのは変ですから。でも、煙たがられて嫌われてはもったいない。
後輩には優しくして、人間的に尊敬されて、キャリアのロールモデルになれれば最高です。それに、後輩にだって優秀な人材はいますから、先輩風を吹かせてばかりではなく、謙虚に後輩から学ぶ姿勢も大切ですよね。

もうひとつ大切なのは、"女を捨てない"こと。お局さまと言ったって、オジサンになるわけではないのですから、休日出勤の日にジャージにすっぴんでくるようではダメ。どうせなるのなら、チャーミングなお局さまを目指しましょうよ。

関下昌代
熊本県生まれ。熊本県立第一高校卒業後、住友信託銀行へ入行。その後、派遣・契約社員を経て、1989年シティバンク銀行へ転職。
クレジットカード部門、銀行法人部門を経て、2001年人事部人材開発部門のアシスタント・バイスプレジデントに昇格。在職中に立教大学大学院で異文化コミュニケーション学修士取得。11年より神奈川大学非常勤講師。著書に『伸びる女と伸び悩む女の習慣』(明日香出版社)、『伸びている女性がやっている感情整理の新ルール』(KADOKAWA)ほか。ブログ:「伸びる女!」になる秘密

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