2015年9月16日 06:00
ストレスは薄毛を招くって本当? - 精神科医師に聞いてみた
抜け毛や薄毛に悩みだすと、毎日の意識が頭髪にいきがちとなり、その人のQOLにも大きな支障が出かねない。では一体、どうすればよいのだろうか。
本稿ではメンズヘルスクリニック東京の院長で、精神科医でもある小林一広医師の解説をもとに、髪の毛が生えてくるメカニズムや、頭髪とストレスの関係について紹介する。
○髪が薄くなる原因は"髪の飛び級"
まず、髪の毛が生えてくるメカニズムについて知っておこう。
髪の毛は、皮膚の中に入り込んで外からは見えない「毛根」と、皮膚の外に出ている「毛幹」に大別できる。毛根の下部には「毛球」と呼ばれる部分があり、その底に髪の毛の生産拠点である「毛乳頭」がある。
毛球には髪の毛を成長させる「毛母細胞」が詰まっており、この毛母細胞が毛細血管から酸素や糖質などの栄養素を吸収する。毛母細胞は24時間ずっと細胞分裂を行っている。
2個に細胞分裂すると、1個が次の細胞分裂に備えてその場にとどまり、もう1個が髪の毛になるという仕組みだ。
そして、新たに生えてきた髪の毛を含め、すべての髪の毛は「成長期」「退行期」「休止期」という「ヘアサイクル」を経て、再び成長期へと戻っていく。