くらし情報『航空会社のつくりかた (6) 新興航空会社に立ちふさがる国土交通省許認可の壁』

2015年9月25日 11:13

航空会社のつくりかた (6) 新興航空会社に立ちふさがる国土交通省許認可の壁

航空会社のつくりかた (6) 新興航空会社に立ちふさがる国土交通省許認可の壁
堀高明代表取締役社長とともにスターフライヤーを立ち上げたひとりとして、スターフライヤー創業の歴史をここに記していこうと思う。前回、大手と戦うためのブランディングとして「デザインエアライン」に舵を切ったことに触れた。その後に続く2005年後半は、エアラインとしての基本的な資格である航空運送事業許可を取得するために、運航・整備部隊が苦闘した時期だった。

○整備と運航の一元管理を計画

新興航空会社に対する国土交通省航空局の審査は基本的に「性悪説」から入る。このような運航をするので大丈夫だ、と何度説明しても「本当にできるという材料を示せ」「何かあった時に対応できるのか」など、「できないだろう」という前提で話が始まることが多かった。この当局の疑念・懸念を払拭するだけの資料(マニュアル類がほとんど)や人物(例えば大手での確かな実績と局交渉経験がある人)が確保されていないと、なかなか申請準備書面を受け取ってもらえないのだ。

そして、その中身も新興会社への不安や不信から、大手以上に慎重に安全に配慮していることを盛り込むよう要求されたりする。そのためマニュアルが保守化し、オペレーションの柔軟性が失われ、機材・乗員を効率的に稼働させることができなくなる。

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