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富士ゼロックス、シンガポールに研究の価値を検証する新開発拠点を設立

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富士ゼロックス、シンガポールに研究の価値を検証する新開発拠点を設立
富士ゼロックスは9月29日、シンガポールに新たな開発拠点として「イノベーションオフィス」を設立し、10月1日より本格稼働すると発表した。

新拠点は、同社の既存の研究拠点である神奈川県横浜市の「富士ゼロックスR&Dスクエア」および米国の「FXパロアルトラボラトリー(FXPAL)」と連携して研究開発を進めていくこととなる。

これまで、同社の研究体制はFXPALが長期的な視点の研究を行い、富士ゼロックスR&Dスクエアで商品化・事業化を検討するという役割に分かれており、新拠点では現地の顧客・政府などと協力しながら研究の検証を行うという。同社の大西康昭 研究技術開発本部長は「これまでの研究ではアイデアを創出し、その技術にどのような価値があるかを確認する作業を行っていたが、顧客のニーズを確認していなかった。(新拠点を設立することで)技術が顧客にとってどのような価値を持つかをきっちりと検証する。」と説明した。

ユーザーとのコミュニケーションを通じて研究の価値を調べることができるというメリットについて、会見に出席したFXPALのディック バルターマン CEOは「FXPALは直接の顧客を持たないため、富士ゼロックスの顧客にアクセスすることで、どのようなニーズがあるかということだけでなく、今後どのような方向に向かっていくのかということを把握することができる。」と語った。

また、大西 研究技術開発本部長はシンガポールを設立場所として選んだ理由として、同社にとって大きなマーケットであるアジア太平洋地域へのアクセスの良さに加えて、同国が新技術の導入に積極的な姿勢を示していることを挙げ、「今後、二桁台のプロジェクトを走らせていく」とした。

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