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watchOS 2.0で本領発揮? Apple Watchの使い勝手はどう変わったか

マイナビニュース
watchOS 2.0で本領発揮? Apple Watchの使い勝手はどう変わったか
●文字盤の自由度が高まる
Apple Watch初の大型アップデートとなる「watchOS 2.0」がリリースされた。さまざまな機能がサードパーティに解禁されることで、機能面などで、どちらかといえば「大人しい」印象のあるApple Watchに対するイメージを払拭することが期待されるアップデートだが、実際にはどうだろうか。

○アップデートは約500MB超

watchOS 2.0のアップデートは、iOSの「Watch」アプリから行う。アップデートは約522MBで、アップデートの実行には「Apple WatchとリンクされたiPhone」「Wi-Fi接続されたインターネットアクセス回線」「Apple Watch用充電器」が必要になる。

インストールにかかる時間はおよそ1時間程度。Bluetoothで500MB超ものアップデータをApple Watch側に転送し、システムを書き換えるため、どうしても多少時間はかかってしまう。この間、Apple Watchの充電器が外れるとアップデートが止まってしまうので、必ず充電が安定して行える場所でアップデートをかけてほしい。

○文字盤はここが変わった

アップデート後も、一見すると大きな違いはないように見える。
watchOS 2.0での主な変更点は「文字盤の追加3種類」「ナイトスタンドモードの追加」「タイムトラベルモードの追加」「友達の単独追加」「ネイティブアプリの解禁」「サードパーティ製コンプリケーションの解禁」といったところだが、順に見ていこう。

まず文字盤だが、「タイムラプス」「フォトアルバム」「写真」はいずれも写真に関するもの。後者2つはユーザーが好きな画像や写真を文字盤に設定できるということで、自由度が低いと言われてきたApple Watchにとっては汚名返上というところだろう。

●ナイトスタンドモードとタイムトラベル
○ナイトスタンドモードとは

ナイトスタンドモードは充電中に時計表示モードになるというもので、夜間就寝中に充電するとき、枕元で時計代わりにしたい、という声に応えるものだ。液晶表示が消えているときは、デジタルクラウンかサイドボタンを押せば時計表示になる。常夜灯代わりに点灯し続けられた方がよかったと思うが、常時点灯は有機ELの寿命を縮めてしまうことになるのでやめたのだろう。○タイムトラベルで前後の予定確認が可能に

「タイムトラベル」は、文字盤上で前後の予定を確認できる新機能で、デジタルクラウンを上に回すと未来、下に回すと過去にさかのぼり、その時点で表示される予定の天気やスケジュールを表示してくれるというもの。「カレンダー」などのコンプリケーションを表示していないと意味がないのだが、案外便利な機能だ。


「友達」については、従来「Watch」アプリからしか追加できず、最大12人までの追加だったものが、Apple Watch単独で追加できるようになり、その数も自由にページを増やして増加できるようになった。

●サードパーティ製アプリが利用可能に
○サードパーティがwatchOS 2の肝

重要なのは、この次の「サードパーティ製アプリの解禁」「サードパーティ製コンプリケーションの解禁」の2つだ。Apple Watchでは当初、サードパーティにはApple Watch上で動作するアプリは開発できず、処理を担当するのはiPhoneアプリ側で、Apple Watchでは通知や処理結果の表示のみをおこなうことになっていた。これではiPhoneがないと何もできないし、あっても処理が遅く実用的とは言い難かった。

watchOS 2.0ではサードパーティ製アプリでもApple Watch上で処理を行えるようになり、Apple Watchに搭載された各種センサーやTaptic Engineなどのハードウェアも使えるようになった。このため、同じアプリでもwatchOS 2.0対応のものは起動などの処理が早くなり、センサー類を使って独自にデータを収集し、処理結果を表示することが可能になった。また、iPhoneがなくてもWi-Fi(IEEE 802.11b/g.n-2.4GHz帯のみ)でインターネット接続できるため、単独でも最低限の情報収取が可能になっている。

時計の文字盤に設置するミニアプリ「コンプリケーション」も同様に解禁され、純正のコンプリケーションにはない情報を表示できる。
純正でもなかなかセンスのいいコンプリケーションが揃っていたが、これがさらに充実するのであれば大歓迎だ。

主要な変更点を紹介してきたが、watchOS 2.0の変更点は一見するとあまり大きくないように感じる。6月のWWDCで発表されたときは、これでApple Watchは大きく変わるぞ!」と期待が膨らんだのだが……。実際、利用しているときは、変化らしい変化はあまり感じられない。相変わらず表には出ず、裏方で静かにしている印象だ。

しかし、細かいところではアプリの起動や処理が早くなっていたり、これまでと違った情報が表示できるなど、ストレスを感じさせず、着実に進歩している部分も多い。サードパーティ製アプリが出揃うのはこれからが本番だろうが、OSとしての真価を発揮するのもそれからだろう。ようやく実力を発揮する舞台が整ったというところなので、これからの展開に大いに期待したい。

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