面倒なフィルター掃除から解放 - 日立、空気清浄機「クリエア」説明会
日立アプライアンスは、報道関係者向けに新製品説明会を開催。冬に需要が高まるという空気清浄機と掃除機を取り上げ、10月24日に発売予定の加湿空気清浄機「自動おそうじ クリエア EP-LVG110」(以下、EP-LVG110)、9月に発売された紙パック式掃除機「かるパック CV-PC500」(以下、CV-PC500)を紹介した。
○フィルターが勝手にキレイ?
説明会では、日立アプライアンス 商品計画本部 主任 湧廣修氏が登壇し、製品の開発背景やデモを交えた説明を行った。湧廣氏いわく、日立アプライアンスの空気清浄機購入者を対象に調査を行ったところ、不満点として「本体の大きさ」がトップ、「お手入れの面倒さ」が次点で挙げられたという。「普段お手入れする場所」を尋ねたところ、66%以上が「プレフィルター」と答えた。そこで、新製品となるEP-LVG110は、国内の家庭用加湿空気清浄機としては業界初となる「自動おそうじ機能」を搭載した(日立アプライアンス調べ)。
自動おそうじ機能を実現したのは、本体裏面のカバーに配置された「自動おそうじユニット」。ユニットには洋服のホコリなどを除去するエチケットブラシと同じ素材の起毛生地が埋め込まれている。
この起毛ブラシが、プレフィルターに沿って上下に動くことで、表面のホコリを取り除く仕組みだ。
集めるだけではなく、除去したゴミを自動でダストボックスへ運ぶ。ユーザーが行う手入れは、目安として年に1回ほど、ダストボックス内のゴミを捨てるだけ。おそうじユニットは簡単に取り外せ、まるごと水洗いすることも可能だ。
●フィルターは10年交換いらず
○10年間交換不要な高性能フィルター
空気清浄機能にとって重要なフィルターは、前述のプレフィルターと、「アレルオフ微細じんHEPAフィルター」、「洗える脱臭フィルター」の3枚構成。外気にさらされるせいで一番汚れやすいプレフィルターは、ステンレス製で汚れが落ちやすく、水洗いも可能だ。
アレルオフ微細じんHEPAフィルターは浮遊ウイルスや細菌、花粉やダニのフンといったアレル物質をキャッチして活動を抑制。0.1~2.5μmの粒子を99%、0.3μm以上の粒子を99.97%以上キャッチできる。
屏風状に折りたたんだ状態で収納されているが、広げると長さは約9.96mもあり、広い表面積を利用して微粒子を捕まえる。さらに、表面積を広げたことで、約10年間、フィルター交換が不要になった。
洗える脱臭フィルターは、活性炭の微細孔にニオイ成分を吸着し、ペット臭やたばこ臭、排水口のニオイなどを低減するというもの。ニオイ成分が吸着するため、フィルターにニオイが残ることもあるが、気になったときに水洗いすれば、こちらも約10年間交換する必要がないそうだ。
○48畳の部屋で使える強力パワー
EP-LVG110のもう一つの特徴が、適用床面積48畳というパワフルさ。空気を両サイドから吸い込む「ワイドスピード集じん」を採用しており、8畳の部屋なら約6分で清浄可能。これは、家庭用の加湿空気清浄機においては業界最高水準のパワーだという(2015年10月24日の発売時において。日立アプライアンス調べ)。
汚れやすいパーツにはステンレス素材を使用した「ステンレス・クリーン システム」を引き続き採用。空気吹き出し口やフラップ、プレフィルターはステンレス製で、菌が接触しても、ステンレスに含まれる金属イオンにより菌を抑制するという。気流を作り出すファンは樹脂製ではあるものの、銀イオンを練りこむことで抗菌効果を持たせた。
本体表面にはガラスパネルを採用。樹脂製のパネルでは落ちにくい汚れも、ガラス製ならばサッと拭くだけで簡単に落ちる。操作ボタンは凹凸のないタッチパネル式で、こちらも拭き取りやすく、デザイン性が高い。
説明会で紹介されたのは、適用床面積48畳のEP-LVG110だが、会場には適用床面積42畳のEP-LVG90と適用床面積32畳のEP-LVG70も展示。さらに、除湿機能を搭載した適用床面積31畳のEP-LV1000と、加湿機能を搭載しない適用床面積15畳のパーソナルモデルEP-LZ30も展示されていた。
●紙パックは排気がにおう?
○「かるパック」のプレミアムモデル
空気清浄機に続いて、9月に発売済みの紙パック式掃除機「CV-PC500」についても説明された。CV-PC500は重量が2.3kg(本体のみ)と軽量でありながら、吸込仕事率が360Wと強力なのが特徴。さらに、運転音が51~57dB(目安として、普通の会話が60dBとされる)と比較的静かで、「耳障りに感じやすい」といわれる高い音を出さないよう開発されている。紙パック式は一度ゴミの中を通った空気が排出される仕組みのため「排気がにおう」と思われがちだ。しかし、CV-PC500は「ナノテク高捕じんプレミアム衛生フィルター」や「高集じんフィルター」「アレルオフフィルター」といった複数のフィルターを採用。吸い込んだゴミを99.999%逃さないため、排気臭も抑制できるという。会場では製品に大量のスモークを吸わせる実験も行われたが、CV-PC500の排気口からは、まったく煙が漏れることがなかった。