●お笑いは「あと一歩」が分からないから頑張れる
編集部とお笑いが好きなライター推薦により、今年ブレイク必至の芸人をピックアップする新連載『お笑い下剋上2021』(全5回)。賞レースに対する意気込みやコンビの関係性などを聞きつつ、お笑いへの向き合い方やパーソナルな一面にも迫っていく。
第1回に登場するのは、吉本興業所属の芸人「9番街レトロ」。元は大阪NSCの先輩・後輩だった二人。先に上京していた京極がなかむらを誘い、コンビを組んだのは2019年4月。結成と同時にYouTubeチャンネルを開設し、毎日動画を投稿するなどネタ以外の活動にも精力的に取り組む。
2020年夏に「神保町よしもと漫才劇場」のバトルライブで1位を獲って以降、吉本若手のトップを走り続ける9番街レトロ。今年の『ツギクル芸人グランプリ』では決勝に残り、トップバッターでネタを披露。
優勝は叶わなかったが、視聴者に強い印象を残した。若手注目株の筆頭である彼らに、話を聞いた。
――京極さんは、だいぶ早いタイミングで芸人になることを決めていたそうですね。なぜ芸人になりたいと思ったんですか?
京極風斗(以下、京極):理由はいろいろあるんですけど、根本はほんまに「働きたくない、勉強したくない」