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【人生相談】履歴書は手書きなのに何故不採用通知は手書きじゃないの?

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【人生相談】履歴書は手書きなのに何故不採用通知は手書きじゃないの?
家族や恋愛、お金や仕事など、日常における悩みは多いもの。ここでは、心理学者で大学教員の平松隆円さんがマイナビニュースのQ&Aコーナーに寄せられた悩みにお答えします。

今回のお悩みタイトルは、「履歴書って手書きですよね?じゃあなんで不採用通知は手書きじゃないんでしょうか?」です。

■質問

履歴書って手書きですよね?じゃあなんで不採用通知は手書きじゃないんでしょうか?
テンプレートを打ち出して印刷するだけですよね?何でですか?

⇒この質問にアドバイスをする場合はこちらから。

■回答

応募者は、数えきれません。

この相談が掲載される頃は、大学3年回生の皆さんは、すでに就活が終盤な時期でしょうか。いくつもの企業に応募しても、くるのは不採用通知ばかり。なかには、不採用通知すら送ってこない企業もありますよね。
気持ち、わかります。

今でこそ、大学の先生をしているボクですが、大学生のときに就活をしていましたし、大学の先生になるのも応募して就活をしないといけませんから。そういえば、1988年の柴門ふみさんの漫画に『同級生』というのがあるのですが、そこに「内定3つとった」というような台詞がでてきます。今だと、3つもらうだけでも大変なのに羨ましい時代があったものです。

さて、ご相談は「履歴書って手書きですよね?じゃあなんで不採用通知は手書きじゃないんでしょうか?」というもの。がんばって、履歴書(CV)やエントリーシート(ES)を丁寧な字で書いたのに、不採用通知はどこの企業も同じ様な文面。いわゆる「お祈りメール」ですよね。あなたの「なんで不採用通知は手書きじゃないのか」という相談には、あなた自身の腹立たしさ、いらだち、理不尽。
そんな気持ちが伝わってきます。

しかし、一体どれくらいの大学生が、あなたと同じ企業に応募しているとおもいますか。数百でしょうか、数千でしょうか。いえいえ、音楽や映像をあつかっている“ディー・エヌ・エイ”であれば、およそ3万3千人。“リクルートグループ”でおよそ2万2千人。応募者1万人以上の会社が16社。

これだけの人たちが、応募しているんです。そして、就活の最初の関門であるエントリーシート審査。
音楽レーベルの“エイベックス・グループ”であれば、9千人近い応募のなかで通過できるのは、たったの7パーセント。化粧品メーカーの“資生堂”であれば、およそ1万2千人の応募のなかで、10パーセントほどしか通過できません。つまり、“資生堂”を希望する就活生の1万人以上は、筆記試験もSPIも受けられません。場合によっては、会社説明会にすら、呼んでもらえません。それが、今の就活状況なんです。

1万人以上の応募者に手書きで不採用通知なんて書けないですよね。というわけで、あなたの気持ちはわかりますが、縁がなかったとあきらめて、次の企業に挑戦しましょう。

ところで、あなたは企業研究を、どのようにやっていますか。
もしかして、就活専用のポータルサイトだけに頼っていませんか。

たとえば、昨年話題になった「ブラック企業」。あなたは、ネットの情報だけを耳にして、踊らされていませんか。ボクは常日頃、就活をむかえる学生たちに「3年後の離職率を調べろ!」といっています。入社から3年後もどれくらい在籍しているかを目安に、企業の実態を探るわけです。

一般的に、3年後に30パーセント以上が離職すると要注意といわれていますが、こういう情報を簡単に調べる方法があります。残念ながら、今日はそれをおはなしするスペースがありません。もし知りたいということであれば、あらためて「Q & A」にご相談くださいね。


(イラスト: のでこ)

○著者プロフィール

平松隆円…化粧心理学者 / 大学教員
1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。国際日本文化研究センター講師や京都大学中核機関研究員などを経て、現在はタイ国立チュラロンコーン大学講師。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。よそおいに関する研究で日本文化を解き明かしている。NTV『所さんの目がテン! 』、CX『めざましどようび』、NHK『極める 中越典子の京美人学』など番組出演も多数。主著『化粧にみる日本文化』(水曜社)は関西大学入試問題に採用されるなど、研究者以外にも反響をよんだ。ほかに『黒髪と美女の日本史』(水曜社)など。

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