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進化する「Surface Pro 4」、究極の「Surface Book」 - 日本マイクロソフト「New Surface Press Conference」か

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進化する「Surface Pro 4」、究極の「Surface Book」 - 日本マイクロソフト「New Surface Press Conference」か
●Surface Pro 3からSurface Pro 4、どこが、何が変わった?
日本マイクロソフトは10月22日、Windows 10搭載PCの最新モデル「Surface Pro 4」「Surface Book」に関する発表会を開催した。スペックや価格は別記事『日本MS、「Surface Pro 4」を11月12日より国内販売 - 税別124,800円から』で報じているように、参考価格以外は米Microsoftが10月6日(現地時間)に発表した内容に準じている。本稿では発表会で語られた内容を中心にご紹介する。

○2015年11月12日から発売する「Surface Pro 4」

最初に登壇した日本マイクロソフト代表執行役社長の平野拓也氏は、先日の「Windows 10 Partner Device Media Briefing」を振り返りつつ、「15社のパートナー(協業するOEMベンダー)と共に連係して、自社デバイスおよびパートナーデバイスの相乗効果でWindowsエコシステムを盛り上げて行きたい」と協業姿勢をアピールした。

平野氏はSurfaceおよびSurface Proシリーズ(以下、"Pro"を含めてSurfaceシリーズ)の勢いが日本のPC市場に与えた影響として、1つめに「2-in-1デバイス市場の成長」を掲げる。Surface Proが日本市場に投入されたのは約2年半前だが、その間にPCやタブレット市場が鈍化する反面、2-in-1デバイスに代表されるSurface Proシリーズへの期待が高まっていると説明した。Windows 10のリリースにも、2-in-1 PCデバイス市場の加速化にも期待しているという。

2つめは「販売パートナーの拡大」。
コンシューマー向け販売パートナーが大手量販店を含めて10社、法人向け販売も認定リテーラーが当初の6社から現在は9社と、約2,000社の販売パートナーがSurfaceシリーズを取り扱っている。そして3つめの「ユーザー層の広がり」は、コンシューマー・法人に限らずSurfaceシリーズが持つ可能性が広がりつつある状況を指す。平野氏は、Surfaceシリーズに付属するペンの活用シナリオが好評だと述べ、文書編集や画像編集など多彩な場面でSurfaceシリーズが使われていることを実感するとした。さらに、教育機関でのSurfaceシリーズの採用も顕著だという。教育の現場では鉛筆やペンを使う機会が非常に多いため、Surfaceシリーズのペンやキーボードの組み合わせが受け入れられているそうだ。平野氏は導入事例として、沖縄県の県立中学校を紹介。全生徒にSurface 3、教員にはSurface Pro 3を導入済みという。また、愛知県大府市の全市立小中学校は、2,200台以上のSurface Pro 3を導入してグループ学習に活用しているとアピールした。


続いて登壇したのは、Surfaceシリーズの発表ではお馴染みとなったMicrosoft Surface and Windows Hardware担当ジェネラルマネージャーのBrian Hall(ブライアン・ホール)氏。Surface 3発表以来の来日となった同氏は「Surface Pro 3は多くのユーザーから多彩な評価を得た。全世界におけるSurface Pro 3ユーザーの98%は、周りの人々にSurface Pro 3を薦めてくれている」と、Surface Pro 3の成功をアピールした。

Hall氏はSurface Pro 3から「Surface Pro 4」への進化ポイントとして、ディスプレイ周りのベゼルを調整し、Surface Pro 3とほぼ同等の12.3インチながらも、約500万ピクセル/267PPI(Surface Pro 3は約300万ピクセル/216PPI)を実現したことに言及(解像度は2,736×1,824ドット)。また「PixelSense」という新たなブランド名を持つディスプレイは、厚さ0.4ミリのGorilla Glass 4や1.1ミリのバックライトといった3層構造に加え、独自のペン&タッチ用チップセット「G5」という組み合わせを持つ。その結果として、Hall氏は「Surface Pro 4で写真を見ると実世界のようだ」「応答性も高まり、紙の上で書いているみたいな感覚を得られる」と、新たなUXの可能性を強調した。

Surfaceペンに関してHall氏は「初代Surface Proにペンを付けたとき、『誰も使わないよ』と言われていた。我々はタブレットの利便性を向上させ、現在ではSurface Pro 3ユーザーの50%がSurfaceペンを使っている」と、先見の明があったことを枕詞に、Surface Pro 4に付属するSurfaceペンの説明を始めた。
こちらも多くの情報が発表済みだが、Hall氏が語ったポイントを紹介しよう。

まずはペントップの消しゴム機能。Surface Pro 3用ペンはボタンを押しながら書くことで消しゴム機能が動作したが、ユーザーフィードバックを得て現在の形に変更したという。

次は、SurfaceペンがSurface Pro 4本体側面にマグネットでくっつくようになった点だ。Surfaceシリーズに限らず、ペン対応のタブレットデバイスをお使いの方なら、鞄の中でペンだけ行方不明になった経験をお持ちかもしれない。Hall氏も「Surface Pro 3ユーザーからのフィードバックを受けて改良した」と述べているように、これで本当にSurface Proシリーズを"紙とペン"と同じ感覚で使えるはずだ。なお、ペンを握るとCortanaが起動し、そのままSurface Pro 4に話しかければスムーズにCortanaを利用できるという。

ほかにも別売りのSurfaceペン先キット(細いペン先や太いペン先がある)や、Surface Pro 4タイプカバー、Surfaceドックといったアクセサリを紹介した。
米国の発表会と同様に、日本でもMacBook Airと比較し、Surface Pro 4の優位性を強調。Hall氏は「Surface Pro 4は、Surface Pro 3と比較して30%高速化。MacBook Airと比較しても50%速い」と語っていた。ただ、MacBook Airは第4世代Intel Core(Haswell)、Surface Pro 4は第6世代Intel Core(Skylake)を搭載しており、間違いではないが、比較広告に慣れていない筆者としては強弁に感じた。

●「Surface Book」は、おあずけ?
○"究極のラップトップ"を目指した「Surface Book」は2016年初頭に登場

続いて話題は13.5型2-in-1 PC「Surface Book」へ。Hall氏は多くの注目を集めた「Surface Book」の開発理由として、「ユーザーフィードバックの中には、純粋にラップトップ(ノートPC)が好きだという声や、Surface Pro 4よりもパワフルなデバイスを切望する声が少なくなかった」と説明し、Microsoft初のノートPCを"究極のラップトップ"と評していた。"究極"の理由として、Surface Pro 4と同じPixelSenseディスプレイの利点を挙げている。Surface Bookの画面は13.5インチと大きく、解像度も600万ピクセル(3,000×2,000ピクセル/267PPI)と、パワフルなデスクトップPCに迫る構成だ。
また、Microsoftは25年間キーボードを作り続けているが、そこで得た知識を投入したキーボードはディスプレイ側と着脱する。

こちらもMacBook Proと比較していたが、Hall氏は第6世代Intel Coreや内蔵GPU、キーボード側に内蔵したNVIDIA GeForceを理由に「2倍のパフォーマンスを持つSurface Bookを誇りに思う」と"究極"を重ねて強調した。

しかし、Surface Bookは米国でも大人気のため、今回の日本市場投入は見送られた。平野氏は「Microsoft Storeによる予約開始から5日間でほぼ予約台数に達し、リテーラーによる予約もその後同じ結果に至った」と理由を説明している。今回披露したSurface Bookも、Hall氏のスタッフが米国から運んで来たという。平野氏は「早く出したい気持ちはあるが、(本社と連係した)生産体制などを確立してから日本市場に投入したい」と、2016年初頭に日本市場に投入することを明らかにした。

2015年の年末商戦はSurface Pro 4のみとなるが、日本マイクロソフトは関連プロモーションとして、さまざまな展開を予定している。多様なユーザーに対するアピールとして、日本最大級の壁画アートフェスティバルである「POW! WOW! JAPAN」との取り組みを発表。
サプライズ的に登壇した日本マイクロソフト代表執行役会長の樋口泰行氏が「Surfaceには深い思い入れがあるため、思わず参加した(笑)」と、いつもの軽妙なトークで内容を紹介した。

平野氏は、OSやソフトウェアの会社だったMicrosoft/日本マイクロソフトが、Surfaceシリーズをリリースする立場として、「パートナーのデバイスと競合するために作ったものではない。他社が注目していない分野を切り開くデバイスを目指している。新たなカテゴリをSurfaceシリーズで作り、Windowsエコシステムを発展させたい」と述べる。一見すると矛盾するSurface Bookの市場投入も、鈍化したノートPC市場を活性化するためだという。Surface Bookに関しては改めてご報告する機会を待ち、まずはSurface Pro 4という第4世代に達したデバイスの今後に注目したい。

阿久津良和(Cactus)

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