横河、細胞の3次元観察用の共焦点定量イメージサイトメーター「CQ1」を開発
これにより、高速スキャン性能を保ったまま、光の利用効率を大幅に改善可能。この技術により、細胞を塊のまま個々の細胞の表面積、体積などの3次元形態情報や細胞の位置情報を簡単に、しかも高精度に定量化できるのである。
CQ1の特徴を改めて述べると、まず「細胞を剥離せず、形態情報を高精度に定量化」が可能な点だ。細胞の塊をバラバラにしたり、培養容器から細胞を剥離したりすることなく細胞本来の生体機能や特性を維持した状態で、高精度に定量化することができる。2次元情報である面積に加え、3次元情報である体積、表面積、細胞の個数や位置、細胞内の微小な粒子の位置、蛍光強度などの各種データを視認性よく、表・グラフ形式で表示すことが可能だ。
2点目は、生きた細胞観察機能を有している点だ。CSUについても前述の通りだが、共焦点スキャナとして、レーザ光による細胞ダメージ(光毒性)や蛍光退色を最小限に抑えながら、細胞のスライス画像を高速に得ることができる。CQ1にはCSUが搭載されているので、生きた細胞の3次元、多色観察が可能だ。
研究や検査で使った細胞も破棄する必要がなく、細胞を無駄なく活用できるため、再生医療用細胞の品質管理・検査・実験に適しているとする。