アラサー会社員が地方で働くメリットと、気をつけたいこと
●都市勤めのビジネスパーソンが地方で勝負する価値
近年、「地方創生」を耳にする機会が増えたが、実際に都内で働く人が地方でビジネスをするなら、どのようなメリットがあるのだろうか。そこで今回は、過去に岩手県知事や総務大臣などのキャリアを持ち、『地方創生ビジネスの教科書』(文藝春秋/1,200円+税)の著者でもある、日本創成会議座長の増田寛也氏に、地方での働き方や地方が求める人材について、お話を伺った。
○地方の働きやすさとは
――都市勤めのアラサービジネスパーソンが地方で勝負するメリットは何だと思いますか
仕事上での自己実現について考えると、都内よりも達成しやすいと思います。私が岩手県の知事を経験して感じたのは、地方では人材層が薄いということです。だからこそ、スキルを持っている人は強い。ビジネスパーソンが自信のある分野でビジネスを始める場合、都心と比べて競争相手が圧倒的に少ないと思います。
また、地方であれば職住近接30分以内が多く、物価も安いので、生活がしやすいでしょう。30代前後の既婚者や子育て中の方がワークライフバランスを両立させるには、東京は難しい地域だと思います。
通勤時間が片道60~80分と長時間で、近所との関わりが少ないケースも多いです。