2015年11月4日 09:56
フィンテック(Fintech)の今 (3) 法人向け融資サービスの進化
Fintechによる金融サービスの進化は、対消費者(B2C)向けチャネルのソリューションがよく取り上げられますが、ビジネス向けのサービスでも新しい動きが見られています。特に、クラウド型の会計ソフトと連動して、融資を行うサービスの台頭が注目されます。今回は米国におけるこのような事例を見ることとします。
○SaaSやECデータとの融合
前回、進化した家計簿であるPFMサービスの現状をご紹介しましたが、企業の家計簿ともいえる会計ソフトウェアの世界ではこの10年間で、従来のようなPCへのインストール型のソフトから、主にブラウザを介してどこでも同じ情報にアクセスすることができるクラウド型へと移行しました。その背景として、いつでも経営情報が見られることや、逐次改善される機能への評価、Macでも使えるデータサービスが求められるようになったことなどが挙げられます。インターネットに直結するこれらサービスは、それまでのソフトウェアと区別してSaaSと呼ばれるようになりました。
SaaS上で管理される企業データでは、従来と比べて格段に他サービスとの連携が可能となり、金融サービスとの融合が見られ始めています。