25歳のあなたへ。これからの貯"金"講座 (24) 日本にも外国から若者難民が押し寄せる時代
日本でも、テレビなどで、欧州の難民危機が報道されるようになった。内戦状態で、米国とロシアが空爆を続けてきたシリアから400万人もの難民がトルコなど隣国に流入。しかも、国内に残る国民の半分は戦闘で住む家を失っている。その難民が、トルコ→ギリシャ→東欧諸国を経て、ドイツを目指し、「民族の大移動」中だ。海を渡る途中で溺死した少年の写真は、世界中にショックを与えた。
メディアでも、様々なエピソードが書かれているが、9月25日の毎日新聞の「金言」というコラムに、編集委員氏が書いた話には、心を打たれた。
パリ駐在中にインタビューした、アルメニア人の著名映画監督が、難民出身だったという話だ。トルコ内のアルメニア人弾圧で多くの犠牲者が出るに及び、4歳のとき、父が亡命を決意したという。
「困窮からではなく、生命が脅かされての亡命だった」と語る。いまのシリアと同様だ。
以下、抜粋。
出国時、トルコ政府は身の回り品の携帯しか認めず、母はお金を小さな金塊に換え、一つひとつ布に巻いて服に縫いつけ、ボタンに見せた。これがフランスのマルセイユ港についた時の一家の全財産だった。
「入国事務所での光景は今も鮮明に覚えている」