2015年11月14日 16:12
富士フイルム「X-T10」+「XF56mmF1.2 R APD」 - APS-C最高峰のボケを味わう
な風采。この見た目だけでも、写りを期待せずにいられない。
最大径×長さは、73.2mm×69.7mm。大口径レンズにしてはコンパクトだ。小柄なX-T10に装着してもバランスがいい。重量は405gと、X-T10(331g)よりやや重め。よって、カメラ装着時にはバランスが前方に傾くが、鏡胴を左手で下から支えてやると、むしろ安定感がある。
ピントリングはかなり太めで重めのトルクが特徴的。
MF(マニュアルフォーカス)を積極的に使うよう、ユーザーに語りかけているのだ。というのも、XF56mmF1.2 R APDは、フルタイムマニュアルフォーカスに対応しているから。
詳しくは後述するが、このレンズでは、その特長から絞り開放付近で撮影する機会が必然的に多くなる。当然ながら被写界深度は浅くなり、ピントの芯が狙った位置に決まらないこともあるだろう。しかしそんなときでも、このレンズはAFモードのままピントリングを回して、ギリギリまでピントを「追い込む」ことができる。また、そこから少しずつピント位置をずらして「表現を探っていく」楽しみもあるだろう。
焦点距離は56mm。Xシリーズのレンズ交換式モデルはすべてAPS-Cサイズのセンサーを搭載しているので、フルサイズ判換算の画角は84mm相当だ。