くらし情報『理研など、スパコンでK中間子崩壊におけるCP対称性の破れの計算に成功』

2015年11月20日 17:50

理研など、スパコンでK中間子崩壊におけるCP対称性の破れの計算に成功

理研など、スパコンでK中間子崩壊におけるCP対称性の破れの計算に成功
理化学研究所(理研)は11月20日、原子より小さい極微スケールで起こるK中間子崩壊における「CP対称性の破れ」のスーパーコンピュータ(スパコン)を用いた計算に成功したと発表した。

同成果は、理研 仁科加速器研究センター 理研BNL研究センター計算物理研究グループの出渕卓グループリーダー、クリストファー・ケリー理研BNLセンター研究員らと、ブルックヘブン国立研究所、コロンビア大学、コネチカット大学、エジンバラ大学、プリマス大学、サウサンプトン大学らで構成される国際共同研究グループによるもの。詳細は米国の科学雑誌「Physical Review Letters」に掲載された。

CP対称性の破れは1964年に初めて実験的に観測され、その後、2000年までに欧州原子核研究所(CERN)と米国のフェルミ国立研究所にて、「中性K中間子が直接的にCP対称性を破り、アップクォークとダウンクォークから成るπ中間子に崩壊する現象」が観測されていた。この結果と、小林・益川理論に基づく理論計算の比較が求められていたが、小林・益川理論は日本の高エネルギー加速器研究機構(KEK)や米国のSLAC国立加速器研究所のB中間子の崩壊実験で検証されていたが、K中間子の崩壊過程の理論的な計算は技術上の困難があり今まで不可能であった。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.