25歳のあなたへ。これからの貯"金"講座 (28) どうなる? パリ同時テロの行方
エッフェル塔、ルーブル美術館も一時閉鎖された。今回のパリ同時テロの標的に、「ソフト・ターゲット」と言われる街角のレストランなどが含まれたことで、完全に無差別攻撃への移行が明らかになったからだ。アルカイダでさえイスラム教徒が混じる可能性を考慮して避けていた標的まで狙われたことで、テロがエスカレートした感は否めない。犯行現場近くには、「外出禁止勧告」を無視して、多くのパリジャンが「We are not afraid(私たちは恐れない)」と、花束を持ち集まった。しかし、誰かがなにかの拍子に悲鳴をあげた瞬間に、集団心理の恐怖感が伝染して、パニック的に広場を逃げ回るという一幕もあった。トラウマはまだまだ残りそうだ。
更に、シリア・パスポートを所持して、ギリシャから「難民」としてEU内に侵入したとされる容疑者の事例も重い。そもそも、ギリシャの難民受け入れ体制が脆弱だ。
指紋をとっても書類に残るだけで、デジタル化されデータ・ベースとして中央保管されていない。かたちばかりの尋問で、シリア出身と認定されれば、「経済的移民」ではなく「戦闘地域からの難民」として受け入れられる。国境警備の公務員数も削減されている。