樋口可南子、ブリュッセル国際映画祭で最優秀女優賞! パリテロ余波で厳戒
ブリュッセル国際映画祭は1976年に創設された。これまではインディペンデント映画を中心に上映する映画祭として知られたが、40回目となる2015年からはチームやテーマを一新。規模が拡大され、17日のオープニングには、先のパリ同時多発テロの影響を受けて厳戒態勢となっていた中、劇場・Grand Eldoradoに600人以上もの観客が集まった。
同映画祭には、樋口が佐藤浩市と夫婦役で共演した映画『愛を積むひと』(公開中)がコンペティション部門に出品された。メガホンを取った朝原雄三監督の作品で同部門に出品されたのは本作が初。さらに、今年唯一のコンペティション部門に選ばれた日本映画ともなった。最優秀女優賞を受けた理由としては、樋口演じる良子の全てを許して包み込む演技が素晴らしかったこと、テーマが人間関係の構成を使って表現されていたこと、監督の演出の繊細さ、希望があるメッセージ性など。
なお会期中はテロの余波から、渡航の最高警戒レベル4に引き上げられていたが、上映および授賞式には、日本からプロデューサーの1人が出席した。21日に予定されていたクロージングセレモニーは中止。関係者のみの夕食会の場で、各賞の発表と授与式が行われた。
樋口は、「思いがけない受賞に、ただただ驚いています」「この心優しい映画が海外へ渡ってくれたことが本当にうれしい」としながらも、当日を「受賞の喜びと同時に警戒厳しい国からプロデューサーが無事に帰国してくれることを祈った一日でした」とも回顧。「ベルギーからプロデューサーがトロフィーを抱えた写真が届いて初めて知りました」とも明かしつつ、ねぎらいの気持ちも強いようで「今は、スタッフと一緒にお祝いしたい気持ちでいっぱい」と話す。
一方の朝原監督は「難しい役をためらいやおじけを振り払って演じてくれた勇気が、結果として演技を超えた存在感をもって登場人物として映画に実を結びました」とし、樋口に対して「これからも時々で構いません、その芯の通った凛とした姿をスクリーンに現してください」と大きな期待を寄せた。また、樋口同様に海を越えて評価されたことにも感動。「ややこしい政治情勢のただ中にあるブリュッセルで寛容をテーマにしたこの映画が上映されたことに深い感慨を覚えます」と語った。
『愛を積むひと』は、長年連れ添ってきた夫婦が連れ合いを亡くした時、どのように立ち直り、一歩前に進んでいくのか、お互いを思いやる夫婦の絆を描く。
(C)2015「愛を積むひと」製作委員会
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