JAL、新機内食の大勝軒とカフェ・カイラを実食 -「ストーリー」を感じる味
○一番苦労したのは麺の開発
大勝軒の機内食「AIR大勝軒『つけめん』」はJAL機内食AIRシリーズの第18弾で、同シリーズでは過去に、吉野家やモスバーガー、俺のイタリアン等とコラボレーションを展開している。JALのエコノミークラスでカップ麺以外のラーメンが提供されるのは今回が初めてであり、機内で調整して提供するのにベストの味になるよう、約1年かけて開発されたという。
提供期間は12月1日~2016年2月29日で、対象路線は成田発シカゴ/ボストン/ニューヨーク/ロサンゼルス/サンディエゴ/ダラス/バンクーバー/フランクフルト/ヘルシンキ/パリ/シドニー行き、羽田発ロンドン/パリ行き、関西発ロサンゼルス行き。対象クラスはエコノミークラスとプレミアムエコノミークラスで、いずれの路線も到着前の2回目の食事として提供される。
開発には、亡き山岸一雄氏が創り上げた味を受け継ぐ東池袋大勝軒本店の二代目店主・飯野敏彦氏が携わり、特に苦労したのが麺だという。
「私たちは通常、生の麺をその場で調理して提供していますが、機内食として提供するにはゆでたものを機内で温めて調整するというフローになります。大勝軒は麺絆(めんばん・小麦粉)を用いたもちっとしたコシのある麺が特長です。麺がのびてしまったりくっついてしまったりするのを防ぐために、同じ材料を使いながら配合を変え、また、少し油を加えるなどと絶妙なバランスも模索しました」(飯野氏)。
もうひとつの工夫はスープのバランスだ。スープそのものは大勝軒ならではの甘酸っぱくコクのあるスープを踏襲しているが、客室乗務員たちがスペースの限られた機内でサービスすることを考えると、スープの量は少なすぎても多すぎても駄目ということになる。「足りないのは論外ですが、店舗でのようにスープ割りを提供することはできないので飲み干すということも難しいです。なので、誰が食べての適量が残るように工夫しました」とJALの機内食開発担当者は話す。
○デザートのリンゴにもストーリーを
提供されるつけめんは「あつもり」タイプで、機内で麺とスープを温めて提供される。
具にはチャーシューにメンマ、モヤシ、ナルト、味玉(煮玉子)、そして焼き海苔を用意。この具はそのままおつまみとして食べるという選択もできる。機内食が提供される際、英語も併記された「AIR大勝軒のおいしい食べ方」のカードも配られ、カードには大勝軒の歴史も紹介されている。
スペースの限られた機内では、つけめんのような汁ものは食べるのにやや苦労するもの。そこでこのAIR大勝軒はボックスの底にスープの器を入れ、ボックスの中に麺や具を加えて食べるというスタイルになっている。開発の肝となった麺は簡単にほぐれるものの、もちっとした食感はそのまま。つけ麺ならではの太麺は食べごたえも十分だ。
注目したいのがデザートにリンゴが添えられていること。
創業者の山岸氏は実家がリンゴの名産地・長野県ということもあって、今でも大勝軒ではリンゴを加えたスープを提供している他、山岸氏の奥様が昔、客にリンゴを振る舞ったというエピソードもあるようで、リンゴは大勝軒のファンにとっても馴染みがある食材となっている。そんなリンゴはつけめんの後にさっぱりさせるものとしての役割以外にも、大勝軒のストーリーを感じるものとして加えられているようだ。なお、この機内食で提供されるのは青森産のリンゴである。
○スパムとシロップのコントラスト
もうひとつの機内食としてコラボレーションをしたカフェ・カイラは、2007年にハワイオワフ島にオープンしたカフェ。オーガニックやフレッシュな素材にこだわったパンケーキやワッフルが人気で、日本にも表参道や舞浜に店をかまえており、行列ができる店として知られている。
機内食ではパンケーキサンド「カフェ・カイラ for Resort」を、12月1日より羽田発ホノルル行きの到着前の食事として提供する。開発のポイントとして「朝食であること」「食べやすいこと」「意外性を感じれること」の3つを念頭に入れ、約半年かけてオリジナルメニューを開発。朝一番のご飯のため重すぎないもの、限られたスペースである機内ということを考えてフォークやナイフを使わなくても食べられるものを、そして、ファンも多い同店の常連を満足させる味を目指したという。
カフェ・カイラも大勝軒同様、英語も併記された作り方のカードを添えて提供される。具はたっぷりチーズを挟んだチーズオムレツとスパム、レタス、トマトで、それを温かいパンケーキに挟んでいただく。朝食だから軽めのものをと言いつつも、ボリュームもしっかり。そしてこのパンケーキにはメープルシロップが添えられている。スパムのしょっぱさとメープルシロップの甘さのコントラストで、また食欲が増していく。
サイドメニューとして、トマトソースを添えたハーブローストポテトとフルーツがごろっと入ったヨーグルトが並んでいる。大きめのポテトはホクホクで、ラズベリーやパイナップルの酸味もまたちょうどいい。
「料理でレストランを選ぶように、『この料理が食べたいからJALに乗る』とお客さまが思ってくださるような機内食を作っていきたい」とJALの機内食開発担当者が語るように、今回の機内食も"JALスペシャル"となっている。
大勝軒やカフェ・カイラのファンはもちろん、まだ味わったことがないという人も、ここだけの味を"空の上のレストラン"で存分に楽しんでいただきたい。
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