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カシオの歴代電子楽器を特別展示 - 「本格的楽器」と「音楽人口拡大」を目指してきた35年間

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カシオの歴代電子楽器を特別展示 - 「本格的楽器」と「音楽人口拡大」を目指してきた35年間
○カシオの電子楽器が集結する特別展示

樫尾俊雄記念財団は、カシオ計算機が電子楽器をリリースしてから35年の節目を迎えるにあたり、その歴史を紹介する特別展示を行う。

ところは東京都世田谷区の「樫尾俊雄発明記念館」、期間は12月7日から26日だ。入館には樫尾俊雄発明記念館のWebサイトで予約が必要(入館料は無料)。

特別展示の一般公開に先立ち、12月1日には報道関係向けのお披露目と説明会が開催された。カシオ計算機 楽器事業部長の安藤氏は、カシオ製品の概要と楽器事業の狙い、そして事業展開について説明。

カシオは、1957年に世界初の小型電気式計算機「14-A」で電卓事業を、1974年にカシオトロンで電子腕時計事業を始めたのち、1980年のカシオトーン「CT-201」によって、電子楽器を第三のコンシューマ商品としてスタートさせた。

カシオの電子楽器は、当時から「本格的楽器」と「音楽人口拡大」という方向性を目指していた。中核となるキーボードだけでなく、より本格的な楽器、そして一般向けのミニキーボードや電子ドラム、ギターといった新ジャンルの製品を送り出してきた。


また、ミニキーボードのMT-40にプリセットされていた、CASIOオリジナルのロックリズムにcasio bassというベースラインを加えたものは、Sleng Tengとしてレゲエ界で広く使われているという。インドにおいては、ミニキーボードの代名詞としてカシオと呼ばれているそうだ。

現在の製品からは、今の音楽シーンにマッチしたシンセサイザーのXWシリーズと、そこから生まれたダンスミュージックギアのTRACKFORMERを紹介。後者は「誰でもプレイヤーになれる」というコンセプトで、鍵盤を弾けなくても楽しめる製品となっている。さらに、スマホ向けの音源アプリや音楽サポートアプリも発売。2015年には、自動作曲アプリのChordana Composerなどを発売している。

高額の部類となる電子ピアノでは、ドイツの世界的なピアノメーカーであるベヒシュタインとコラボレートしたCELVIANO Grand Hybridシリーズを発売。現時点で、世界の19カ国で発表会を行ったという。


安藤氏は、今後も引き続き、より本格的な楽器とともに、参加して楽しむ楽器という音楽人口の拡大を目指した製品を作っていくとまとめた。繰り返しになるが、樫尾俊雄発明記念館は入館無料ながら平日のみの完全予約制(一日三組のみ)だ。世界初となった純電気式の小型計算機「14-A」が実働状態で展示してあったりと、なかなか興味深い。一度訪れて見てはいかがだろうか。

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