くらし情報『巨人Intelに挑め! - 自作PCユーザーを歓喜させたK6シリーズ (11) 悲劇のCPU K6-III』

巨人Intelに挑め! - 自作PCユーザーを歓喜させたK6シリーズ (11) 悲劇のCPU K6-III

巨人Intelに挑め! - 自作PCユーザーを歓喜させたK6シリーズ (11) 悲劇のCPU K6-III
○K6-2で復活したAMD

K5の失敗で瀕死の状態にあったAMDのCEO、Jerry Sandersが起死回生を狙ったNexGen買収によって誕生したK6アーキテクチャは、初代K6それに続くK6-2の成功によってAMDが再びIntelの唯一の競合であることを証明した。
Jerryは高らかに宣言した、"AMD is back !! – AMDは復活した"。

AMDは黒字化し、当時は世界最大規模と言われた最先端の工場・Fab.25をテキサス州オースティンに建設するなど破竹の勢いであった。社内ではすでに次世代アーキテクチャによるK7プロジェクトが動き出し、Intel互換路線を捨てて独自路線を行くという大胆な戦略を着々と進めていた。

一方、K6のロードマップには、K6、K6-2、そしてK6-3があった。K6-3は、K6-2でゲームアプリケーション用に登場したマルチメディア用の命令セット・3D-Nowを実装し、映画「ジュラシックパーク」をテーマにしたPCゲームを意識して、映画に登場したティラノザウルスの名前"Sharp Tooth"という社内コードネームで開発されていた。

IntelもPentium IIの後継であるPentium IIIを用意していたし、AMDもK6ベースの3クラスのCPUで対抗する予定であった。

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