JAXAが「あかつきは金星の衛星になった」と発表、驚きの観測画像も公開
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月9日、2日前に実施した金星探査機「あかつき」の金星周回軌道投入について、成功したことを発表した。すでに噴射自体は予定通り行われていたことが分かっていたが、探査機の位置や速度を2日間計測し、周回軌道に入っていることを確認。同日開催した記者会見で、JAXAの中村正人・あかつきプロジェクトマネージャが「あかつきは金星の重力圏に捉えられ、衛星になった」と宣言した。
あかつきは2010年5月21日に打ち上げられた日本初の金星探査機。半年後、金星周回軌道への投入に挑んだものの、メインエンジンが破損したことで失敗、金星を通過して太陽を周回することになり、これが再挑戦だった。一度軌道投入に失敗した惑星探査機が再挑戦し、成功した前例は無かったというが、諦めずに運用を続け、快挙に結びつけた。
中村プロマネは会見で、あかつきが打ち上げられた当時に作られたポスターを紹介し、「今回軌道に投入したときは、まさにこのポスターの構図の通りだった。大変感慨深いものがある。
あれから5年が経ってしまったが、ついに我々の夢が実現した」と喜びを語った。
軌道投入を実施した12月7日の午後から、早速金星の観測を開始。