2015年12月13日 18:00
ソニー「α7S II」、その高感度性能は"夜降る雪"をも止める
地上に届く僅かな光を、しっかりとセンサーはキャッチしていたのだ。そして気になるノイズもほとんど感じられない。このカメラは、写真家から時間という概念を取り払ってくれそうだ。さらに驚いたのはこの暗闇でもAFがしっかりと利いてくれたこと。先代α7Sでは多少迷うシーンもあったが、かなりブラッシュアップされた印象だ。
暗所撮影に強いα7S IIは、ISO感度をシャッタースピード速くするための調整役としても使える。ノイズを気にしなくて良い分、ためらいなく感度を上げることができるからだ。そこで、同じシチュエーションで感度を変えた作例を2枚ご覧いただこう(1枚目がISO800、2枚目がISO51200)。
降りしきる雪の表現が驚くほど大きく変わる。写真表現の常識を覆しそうだ。
●高画素機とは一味違う「表現の深み」
○高画素機とは一味違う「表現の深み」
α7S IIの画質は、精細な表現が求められる風景でもまったく問題のないレベルと言えるだろう。雪の積もった林の枝の細やかな部分まで、驚くほど繊細に描けている。緻密な描写には高画素機が必要と思われがちだが、このカメラに関してはそんな定説は関係ないようだ。むしろ、画素ピッチが広がったことで1つの画素が受け止める光の量が多くなり、表現に深みが出ているように感じる。