くらし情報『東北大、筋萎縮と筋力低下が進行する遺伝性筋疾患の原因遺伝子群を解明』

2015年12月15日 11:39

東北大、筋萎縮と筋力低下が進行する遺伝性筋疾患の原因遺伝子群を解明

東北大、筋萎縮と筋力低下が進行する遺伝性筋疾患の原因遺伝子群を解明
東北大学(東北大)は12月14日、遺伝性ミオパチーのひとつである筋変性疾患ジスフェルリン異常症を引き起こす遺伝子群を解明したと発表した。

同成果は、同大学大学院医学系研究科 神経内科学分野 青木正志 教授らの研究グループ、および遺伝医療学分野 新堀哲也 准教授、青木洋子 教授らによるもので、12月10日付の米科学誌「Neurology Genetics」オンライン版に掲載された。

ミオパチーは病状の進行とともに筋力の低下や筋肉の萎縮が生じる筋疾患の総称。成人で発病する遺伝性ミオパチーのなかで患者数の多いものが、肢帯型筋ジストロフィーと遠位型ミオパチーで、ジスフェルリン異常症は、DYSF遺伝子変異によっておこる肢帯型筋ジストロフィー2B型や三好型遠位型ミオパチーの総称となっている。

ジスフェルリンは、筋細胞膜の傷害後の修復過程で重要な役割を持つタンパク質とされており、ジスフェルリン異常症の患者においては、ジスフェルリンの機能が失われることで、筋細胞の炎症や変性が生じると考えられている。

先行研究では、ジスフェルリン異常症が疑われる160人のPCR-SSCP法によるDYSF遺伝子検査を行ってきたが、そのうちDYSF遺伝子に変異が確認できたのは約60%で、残りの患者では変異が確認されていなかった。

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