2015年12月15日 12:00
兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃 (41) カレー沢暴力(薫)が語る、「お断り」な仕事の依頼
今回も読者から寄せられたテーマで、「今まで断った仕事 についてお聞かせください」とのことである。
○『ランボー怒りのロハ仕事』
基本的には仕事は断らない。選べる立場でもないというのもあるが、仕事の依頼が来ると単純に嬉しいので引き受けてしまう。
漫画家生活において楽しいことのダントツ1位は「原稿料が入った時」だが、2位は「仕事の依頼があった時」であり、それ以外は同列ワースト1だ。
昔はスケジュールの都合上断ったこともあったが、今では「やればできる」ということがわかったので、とりあえず引き受けるか「今は無理だがいつごろならできる」と言うようにしている。ちなみに「やればできる」の「やれば」はお薬などの話ではない。
それでも断る仕事は何かというと、まずノーギャラの仕事だ。これはもはや仕事ですらない。
Twitterなどをやっている皆さんなら、一度は作家が「ノーギャラで仕事をさせられた/させられそうになった」と激怒しているツイートを見たことがあるんじゃないだろうか。
同種の話は何度も見たし、どれも広く拡散されている。そろそろ皆「クリエイターはタダで仕事をさせられるのが大嫌い」とわかってもよさそうなのに、それでもまだタダ仕事で作家を激怒させ、Twitterで暴露される奴が後を絶たないのは逆に不思議である。