NICT、Wi-SUNをもずく養殖へ適用 - 水温・塩分濃度データを遠隔地で管理
スマートメータや各種センサに関するデータ収集・制御のための無線通信の需要増加に伴い、同機構は研究開発だけでなく、IEEE 802.15.4g/4e標準化や、Wi-SUNアライアンスによる認証の一連の取組みを通じて、省電力動作・マルチホップ通信を特徴とする国際無線標準規格Wi-SUNに準拠する無線通信システムの社会展開を推進している。
今回同機構は、電池駆動の省電力Wi-SUN無線機を搭載した3基の海上ブイを沖縄県南城市のもずく養殖場内に配置し、そのうち2基に水温・塩分濃度センサを搭載。さらに地上に設置された収集局を含む2台のWi-SUN無線機と併せて、4段のマルチホップ通信により、当該センサが感知する水温・塩分濃度データを定期的に収集局まで集めることに成功した。また、収集局に集められたデータは、有線インターネット回線を介して同機構のクラウド上に格納され、遠隔地からも確認することができる。
Wi-SUN無線機は電池による動作が大前提であるため、同機構が提案したIEEE 802.15.4e標準規格にも規定された間欠的通信機能により、大部分をスリープ期間に適用することで、平均消費電力の低減を実現しているという。