東北大、小胞「メラノソーム」上にタンパク質送り届けられる新技術を開発
に関わる「メラノレギュリン(Mreg)」分子に着目。まず、この分子のメラノソームへの局在化に必要なアミノ末端側の領域を決定し、これらの領域を用いて「メラノソームターゲティングタグ(MST tag:melanosome-targeting tag)」が新規に開発された(画像2~4)。
次に、得られたMSTタグを本来メラノソームに局在しないタンパク質分子に融合させ、得られた融合タンパク質のメラノソームへの局在化やメラノソームの分布に対する影響が検討されたのである(画像5~11)。その結果、以下のことが明らかにされた。
まず1つ目は、Mreg分子のアミノ末端領域(アミノ酸番号1~139:画像2)はメラノソームへの局在化に必要不可欠な領域であるということ。Mreg分子はメラノソームの「微小管逆行性輸送」(画像1)に関与し、Mreg分子はアミノ末端側でメラノソームに局在し、カルボシキル末端側で「RILP」や「ダイニン・ダイナクチン複合体」と結合する。なお、アミノ末端領域のみを発現してもメラノソームの形成や分布には影響を与えないという(画像3・4)。
また今回はMSTを融合させたタンパク質を可視化するため、カルボシキル末端側には「赤色蛍光タンパク質(mStr)」