カード類の管理に特化したiPhoneアプリ「Card Sleeve」 - 診察券、トレカ、写真をデータベース化しよう
「Card Sleeve」というiOSアプリをご存知だろうか? アナログなカードをスマホアプリでデータベース化するアプリだ。データを写真とメモで保存するという点は「Evernote」系のノートアプリ類に似ているかもしれない。しかし、「Card Sleeve」はインタフェースやビュー画面がカード類の管理に特化している点が特徴だ。ここでは、どういった機能があるのか、またどういった使い方ができるのかを紹介していきたい。
○アナログなカードをデジタル化してまとめるアプリ
「Card Sleeve」の機能はいたってシンプル。診察券やトレカ、名刺など様々なカードをカメラで撮影するか、もしくは写真・アルバムアプリから写真を選択して取り込み、カード名とメモを入力して保存するだけだ。カードデータはタグで管理することができ、検索画面ではタグとキーワードでカード検索が可能。
ただし、「Card Sleeve」がノートアプリと違う点は、カードの表面と裏面の写真と両面の写真のメモをひとつのカードデータとして保存できること。
診察券のように表面に診察券番号、裏面に診察日と、両面に必要な情報が記載されている場合でもひとつのデータとしてまとめることができる。
また、全カードのビュー画面はデフォルトでは1列にカードが重なるホルダー風の画面だが、画面左上のビュー切り替えアイコンをタップすることで2列表示、4列表示に切り替えが可能。見たいカードをタップすればカードの表面の画面が表示され、反転ボタンで裏面が表示される。
●データのエクスポート機能が便利
○データのエクスポート・インポートが可能
もうひとつ「Card Sleeve」の特徴として挙げたいのは、データベースをExcelのワークシート形式でエクスポートできる点だ。設定画面で「データエクスポート」を選択した上で、「エクスポートデータを開く」をタップすると共有可能なアプリが一覧表示されるので、任意のアプリを選択すれば保存される。エクスポートされたデータに記載されているのは、カード名とカードの写真、メモ、日付などだ。
カードデータのエクスポートというと、使いどころが少なそうで地味な機能のように思うかもしれない。しかし、実際にExcelで1から写真入りのデータを作成しようとなると、写真の撮影から挿しこみなど意外に面倒だ。
「Card Sleeve」を使えばスマホで撮影してデータベース登録することで、一括でデータ化できるのだ。コレクション管理などExcelで行ないたい場合、「Card Sleeve」でデータ作成というのもひとつの使い方だろう。
また、エクスポートだけでなくインポート機能も搭載。エクスポートして保存した「Card Sleeve」のExcelデータを取り込むことも可能だ。
●どう使うべきか
○シンプルゆえに使い道が広がりそうなアプリ
「Card Sleeve」の使い方としてはカードや名刺のデータ化がまず思い浮かぶだろう。実際、デフォルトの状態では、ダミーとして診察券のデータが入っている。
しかし、カードだけにこだわる必要はなく、本の表紙を使って読書の記録を、ワインのラベルを保存して飲んだワインのデータを保存する、といった使い方も可能。また、すでに撮影した写真もデータベース化できるので、思い出の写真集としても使うことができるだろう。
もっと考えれば、写真として撮影できるものなら何でも適用できるので、フィギュア、アクセサリー、時計など手持ちのコレクションのデータベースを作成するという使い方もアリだ。機能がシンプルだが、そのシンプルさゆえに多くの使い道があるのが「Card Sleeve」のよさだろう。
○使い道が見つかれば「Card Sleeve」は便利なアプリ
ただし、使っていて「もう一歩!」と思う点も少なくない。個人的には名刺などの取り込みを行なっていて「OCR機能や台形補正機能がついていたら便利だろうな」と思うことが何度かあった。
また、タグでデータを分類できるものの、データの種類によってフォルダ分けや新たなデータベース作成ができないのが残念なところ。また、エクスポートも全データを一括で行なうので、必要なデータだけ抜き出してということはできない。
あればいいのに的な要素が入っていない点が惜しいところだが、とはいえ簡単な操作でデータベースが作れるのはやはり便利だ。後はアナログな物を画像データベースとして残したいかどうかという、ユーザー側のモチベーション次第。
保存したいカードやコレクションがあるなど、使う目的があれば便利なアプリになるだろう。