2015年12月28日 06:00
山田祥平のニュース羅針盤 (56) 仕事と感情、「りんな」のAIの見せどころ
Microsoftの女子高生AI「りんな」がTwitterを始めた。これまでLINEアカウントを取得して活動していたが、そのステージを拡張したかたちだ。
日本マイクロソフトでは、日本におけるAIのビジネスチャンスのキーワードとして「オタク」「ボット」「スマホ」「SNS」がきわめて重要なものととらえ、LINEとの協業で「りんな」をサービスインしたが、それは、北京にあるマイクロソフト・リサーチ・アジアがこの数十年間をかけて研究してきた成果でもある。
りんなはインターネット上のさまざまな会話をデータベースにため込み、それを分析整理する。当然、収集するデータは膨大だ。まさにビッグデータである。MicrosoftのAIとしてはWindows 10の11月版で提供が開始されたCortanaもよく知られているが、Cortanaがパーソナルアシスタントとして効率や生産性を追求したIQの高い人工知能であるのに対して、りんなは「効率とは反対のベクトル」でエモーショナルなつながりを結ぶことに重点を置いた人工知能だという。
○秘密の会話でつながる
現在りんなのLINE友だちは200万を超えている。
しかし、Twitterアカウントは開設してから約2週間でフォロワー数は2万に満たない。