2016年1月7日 07:00
"100人に1人"をたくさん持てば、唯一になれる - さとなおさんの働き方
●コンテンツが伝わらない時代に
情報を発信してもなかなか伝わらない……という悩みに、正面から向き合った本が出た。それが、さとなおさんこと佐藤尚之さん著の『明日のプランニング』(講談社現代新書/840円+税)だ。「情報砂一時代」と称する生活者の現状について、また佐藤さんご自身のキャリアについて、話を伺った。
○今、情報は世界中の砂浜の砂粒より多い
――今回、どういう理由でこのような本を書かれたのでしょうか?
最近、コンテンツが「伝わらない」という人がすごい増えているんです。バズを狙うにしても消耗戦になってしまっていて、手応えも実感もないし、すごく疲れてしまう、と。原因を考えていくと、いわゆる"生活者"が二極化しているためではないかということが、わかってきました。
現在、常に情報に触れている人たちは、1.8ゼタバイトの情報が流れている中で生きていると言われています。世界の砂浜の砂粒の数が1ゼタバイトと言われているので、それよりもずっと多く情報が流れているということになりますよね。
もう一方で、PCでの検索を月に1度もしない人が、7,000万人程度いるといいます。つまり国民の半分以上はあまり情報に触れていない人たちなんです。