2016年の宇宙開発、ここに注目 - 下半期編: 探査機が木星到着、小型シャトルの飛行、中国の宇宙船打ち上げ…
火星到着、着陸試験機「スキャパレッリ」は火星地表への着陸に挑戦
今年3月14日から25日の間に打ち上げが予定されている欧露の火星探査機「エクソマーズ2016」が、予定どおり打ち上げられれば、この日火星に到着する。
エクソマーズ2016は火星のまわりを周回する「トレイス・ガス・オービター」と、火星地表への着陸技術を実証する「スキャパレッリ」から構成されており、両者は合体した状態で打ち上げられて宇宙を航行し、火星到着の直前で分離され、トレイス・ガス・オービターは火星周回軌道に、スキャパレッリは火星の大気圏に突入し、地表へと降り立つ。
火星到着後、トレイス・ガス・オービターは約7年間にわたって運用される予定となっている。一方のスキャパレッリは着陸技術の試験機であるため、火星地表での活動帰還は3日程度しか予定されていないが、着陸で使われた技術や、得られた知見は、2018年に打ち上げが予定されている「エクソマーズ2018」の着陸船と探査車(ローヴァー)で活用されることになっている。またトレイス・ガス・オービターは、そのエクソマーズ2018と地球との通信の中継役も務めることになっている。
●時期未定:米国の小型シャトルの試験飛行、強化型イプシロンの打ち上げも
○時期未定: 小型シャトル「ドリーム・チェイサー」