DNP、樹脂ガラスに転写して耐候性/耐摩耗性を向上させるフィルムを開発
樹脂ガラスは耐衝撃性や断熱性に優れるほか、重量が一般のガラスの約半分と軽いため、電車の車両や建設機械、自動車の窓ガラスなどに使用したいというニーズが高まっている。しかし、ポリカーボネート製の樹脂ガラスは、加工性に優れる反面、太陽光や風雨などに対する耐候性や、硬さ、傷つきにくさなどがガラスよりも劣るという課題があった。
同社は、住宅用建装材の製造で培った独自のコーティング技術であるEB技術を活用し、同フィルムを開発。同技術により高硬度のハードコート層を形成することで、汎用品のポリカーボネート樹脂と比較して、表面の耐摩耗性が向上し、紫外線による変色や劣化が抑えられるという。
今後、同社は同樹脂ガラスを電車の車両や建設機械、乗用車やバスなどに向けて販売し、2017年度までの累計で10億円の売上を目指すとしている。