くらし情報『飛行機のように飛ばせる「再使用ロケット」は実現するのか?(後編) - 再使用は可能、しかし低コスト化につながるかは未知数』

2016年1月15日 13:00

飛行機のように飛ばせる「再使用ロケット」は実現するのか?(後編) - 再使用は可能、しかし低コスト化につながるかは未知数

飛行機のように飛ばせる「再使用ロケット」は実現するのか?(後編) - 再使用は可能、しかし低コスト化につながるかは未知数
●再挑戦は民間で始まった
宇宙に向けて打ち上げられたロケットが、役目を終えた後にまっすぐ地上に帰ってくる。そんなSFでしか見られなかった光景が昨年、米国の宇宙開発企業「ブルー・オリジン」と「スペースX」の手によって、ついに現実のものになった。

彼らは飛行機のように飛ばせるロケット、「再使用ロケット」を開発することで、ロケットの打ち上げコストを大きく引き下げることを狙っている。再使用ロケットの構想は古くから存在したが、挫折の連続だった。しかし、近年になり再び熱を帯び始めている。

前編では、再使用ロケットの概要の歴史について取り上げた。今回はその現状と将来、そして再使用ロケットによって、本当にロケットの打ち上げコストは下がり、宇宙が身近な場所になるのかについて見ていきたい。

○再使用ロケットの再興

米航空宇宙局(NASA)や米国防総省、ロシアや英国でさえ一度は諦めた再使用ロケットの復権に向けた動きは、意外なことに民間から始まった。


1996年5月、実業家で技術者のピーター・ディアマンディス氏は、個人でも団体でも企業でも、とにかく国のお金を一切使わず3人乗りの宇宙船を造り、高度100kmの宇宙空間に到達することを達成したチームに賞金1000万ドルを与える、「Xプライズ」

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