くらし情報『NIHSなど、再生医療用移植細胞中のがん細胞を超高感度に検出する方法を開発』

2016年1月18日 18:32

NIHSなど、再生医療用移植細胞中のがん細胞を超高感度に検出する方法を開発

NIHSなど、再生医療用移植細胞中のがん細胞を超高感度に検出する方法を開発
国立医薬品食品衛生研究所(NIHS)はこのほど、日本医療研究開発機構(AMED)および先端医療振興財団との共同研究により、再生医療用の移植細胞の製造中に混入または発生するがん化のリスクを持つ悪性形質転換細胞(がん細胞)を超高度に検出する「デジタル軟寒天コロニー形成試験法」を開発したと発表した。

同成果は同研究所再生・細胞医療製品部の佐藤陽治 部長とAMEDリサーチ・レジデントの草川森士 博士を中心としたグループによるもので、2015年12月8日に英国科学誌「Scientific Reports」に掲載された。

再生医療に用いられる移植細胞の製造工程管理では、がん細胞が混入してしまった場合にそれを高感度で検知し、移植細胞の品質を確保する必要がある。がん細胞の特性である足場非依存性増殖を利用する従来の「軟寒天コロニー形成試験」は、正常細胞への混入を比較的短期間かつ簡便に評価することができるが、従来のアッセイ法におる検出感度は低く、正常細胞中に微量に混入したがん細胞から形成されるコロニーを検出することは困難だった。

これに対し、同研究では画像解析によるコロニー検出に挑戦し、細胞の核、ミトコンドリアをそれぞれ青、赤に染める生細胞染色試薬を用いてコロニーを染色し、コロニーの形状、大きさ、蛍光輝度などを指標とすることで1個のコロニーを高精度に認識することが可能となった。

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