くらし情報『理研、細胞の運命を決めるシグナルのアナログ/デジタル変換の仕組みを解明』

2016年1月21日 10:49

理研、細胞の運命を決めるシグナルのアナログ/デジタル変換の仕組みを解明

理研、細胞の運命を決めるシグナルのアナログ/デジタル変換の仕組みを解明
理化学研究所(理研)は1月20日、細胞運命決定をつかさどるシグナル分子のアナログ・デジタル変換の仕組みを明らかにしたと発表した。

同成果は、理研 生命システム研究センター 生化学シミュレーション研究チーム 新土優樹 研修生(大阪大学大学院 生命機能研究科 博士課程)と高橋恒一 チームリーダー、佐甲細胞情報研究室 佐甲靖志 主任研究員、徳島大学 藤井節郎記念医科学センター 細胞情報学分野 小迫英尊 教授らの研究グループによるもので、1月20日付けの英科学誌「Nature Communications」に掲載された。

多細胞生物は、発生や成長、傷の修復などを行うため、その細胞は常に増殖や分化、生存、細胞死などを繰り返している。このような「細胞運命決定」を制御するシグナル伝達分子のひとつに「ERK」と呼ばれるタンパク質がある。細胞運命決定とは、細胞が受け取ったシグナルをもとに「増殖するかしないか」、「分化するかしないか」、「生存するか死ぬか」を決めるという、0か1のデジタルな現象であるといえる。したがって、それを制御するERKのシグナルもデジタルであると考えられるが、実際には、ERK活性化の指標であるリン酸化ERKの量は刺激の強度と相関するアナログな現象であることが知られていた。

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