エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (353) ネットリンチの問題は、叫ぶ側にあるネットリンチ0.2
○社会問題を製造中
人気俳優夫婦の部屋探しの様子を、接客にあたった不動産会社社員がツイートし、騒動となりました。会社サイドが関係各位に謝罪したものの、ツイートした社員の名前や素性、顔写真がネット上で晒されます。本人がネット上に公開していた個人情報に過ぎないのですが、あるワイドショーはこれを「ネットリンチ」と定義して、社会問題化をたくらんでいるようです。
「ネットリンチ」は元々、ネット上に誹謗中傷やデマを拡散する行為であり、その対象はクラスメイトや同僚と限られた交際範囲の話でした。語弊を怖れずに言えば、昭和時代から変わらぬ「イジメ」の舞台が、ネットに移っただけです。これが拡大解釈されて、容疑者の個人情報拡散や、いわゆる「炎上」までもが、ネットイジメに含まれようとしています。
私はこの流れを危惧しています。もちろん、根拠を示さぬ誹謗中傷や、理由なき個人情報の拡散、執拗に相手をつきまとう批判など、その行為を良いとは言いませんが、「ネットリンチ」の危険性を声高に叫ぶ人々に「怪しさ」しか感じないのは私だけでしょうか?
○立場が変われば
生まれや育ちだけを論拠に、人を批判することは許されません。